夏樹静子

夏樹静子（なつき しずこ、1938年12月21日-2016年3月19日）は、作家。

人物

旧姓名・五十嵐静子、結婚後の姓は出光。夫は新出光の社長。東京府港区生まれ。慶應義塾大学文学部英文科卒。在学中の1960年に五十嵐静子名義で江戸川乱歩賞に応募し、それがきっかけでNHKの「私だけが知っている」の脚本に抜擢される。61年に戸川昌子、仁木悦子らと女性推理作家の会を結成、62年に『女学生の友』『宝石』に寄稿するが、63年卒業と同時に結婚して福岡市に移住した。

小説は断念して出産するが、69年『天使が消えていく』を執筆して乱歩賞に応募すると最終選考に残り、単行本デビュー。73年『蒸発ーある愛の終わり』で日本推理作家協会賞受賞。82年にはエラリイ・クイーンのシリーズにあやかり、クイーンの許可を得て書いた『Wの悲劇』が、薬師丸ひろ子主演で映画化され、話題作となる。92年『白愁のとき』で老いの問題を扱い、97年には『椅子がこわいー私の腰痛放浪記』を出し、心療内科を広める機縁となった。

グリーン碁石を広めた功績もある。「弁護士朝吹里矢子」や「女検事・霞夕子」などテレビドラマ化された作品も多く、人気作家だった。77歳で死去。