嘗糞
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嘗糞(しょうふん/サンプン)とは、人間の大便を嘗めてその味によって体調を診断するという医療法(伝統の民間療法)である[1]。主に朝鮮半島で行なわれた。
概要[編集]
これは中国で行なわれたのが起源であるとされている[1]。朝鮮半島には中国から伝わったのが起源であると見られている[1]。
朝鮮半島では嘗糞を親に対して子供が行なう際には孝行のひとつとされていた[1]。日韓併合前の朝鮮半島に渡って朝鮮人の風俗や民族を調べた今村鞆によると次のように記録されている。
- 「親の病のとき其糞を甞める、此れは其味が甘くして滑かなれば全快せず、苦くして粗なれば全快すると云ふ、言伝へにより快否を験する為めである。糞には胆汁が働ひて居るから大抵は苦味があろふが、甘味のあるものは恐らく有るまひ」(『朝鮮風俗集』)。
朝鮮半島では便を甞めることに少なくとも当時は抵抗が無かったようで、そのため大便を原料とするトンスルという酒まで生まれている[2]。しかもこの嘗糞は朝鮮半島において娯楽となり、複数の男性たちとの間で互いの糞を甞めあって誰の糞であるかを当てる遊びが流行したという[2]。
1910年の日韓併合後、朝鮮総督府はこの医療法を汚くて不潔なものであるとして廃止した[2]。