可愛いだけじゃない式守さん

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可愛いだけじゃない式守さん』(かわいいだけじゃないしきもりさん)は、真木蛍五による日本漫画作品

概要[編集]

マガジンポケット』で2019年2月2日より配信されている。『週刊少年マガジン』2019年第16号にも掲載。

もとはTwitter発祥の漫画であり、単発のストーリーが話の中で展開されるだけだったが、連載になって以後徐々にモブキャラクターの設定も完成し、ストーリー漫画として成立していった。 そのため初期の作品では「和泉のモノローグ->トラブル->解決」というパターンの回が多いが、連載以後はそのパターンに乗らない回も多い。

ストーリー[編集]

式守和泉は、同じ高校の同級生でラブラブな毎日を送っている。不幸体質な和泉がトラブルにあっても、式守は全力で彼を守り抜き、また和泉もそんな彼女を深く愛している。 友人たちにも恵まれた二人は、絆を深めつつ青春生活を謳歌するのだった。

ラブコメと青春漫画の要素を併せ持つ作品であり、二人の甘いやり取りが展開される回もあれば、友情漫画らしい熱い展開が繰り広げられる回も存在する。

主人公とヒロインの本名が明かされていないのが大きな特徴であるが、今後物語の鍵となる回で明らかになるらしい。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

和泉 幽(いずみ ゆう)
声 - 梅田修一朗依田菜津(小学生) / 山下大輝(2019年PV)
本作の主人公。式守の彼氏。両親からは「ゆう」と呼ばれている。つやつやの髪と人懐っこい表情を持つ美少年。劇中での扱いも当初は「地味メン」だったが、徐々に「かわいい男の子」に変わっている。
天性の不幸体質の持ち主で、ことあるごとに不運な災難に見舞われているが、意に介さずいつも他人の気遣いをする穏やかで優しい少年。
ただし譲れないところでは頑として退かない芯の強さがあり、とくに自分の式守への想いを曲げることは決してなく、これを疑われることも許さない。
ダメージからの回復力、メンタリティの強靭さは特筆すべきものがあり、その出自ゆえか非常に打たれ強く切り替えも早い。
雑音を気にすることなく純粋に目の前のものを愛し楽しむ素直さと器の広さがあり、「小さい子供のよう」と式守に評される。
自分を災難から守ってくれる式守を心から愛し大切にしている。彼女の小さな変化や気分の揺らぎも見逃さない感性、不器用ながらも彼女を支えようとする優しさがあり、式守からも深く愛されている。
人望もあるようで、果てしない不幸体質にも関わらずクラスメートによく庇われ、高嶺の花の式守との仲も認められている。
不運が災いしてまともにスポーツをすることはできないが、身体能力は低くなく、男子高校生相応の体格もある。また成績は全体的に優秀で、イラストや料理、裁縫までもこなすなど非常に器用。
幼少期からの不運に伴うケガの蓄積で、体中に痛々しい傷跡が残っている。年に何度も病院送りになるのは、式守と付き合うまでは恒例だった模様。
暑さや日光に極端に弱く、日焼けで動けなくなったりサウナですぐにへたばったりする。
式守(しきもり)
声 - 大西沙織 / 早見沙織(2019年PV)
本作のヒロイン。和泉の彼女。猫崎からは「みっちょん」、和泉家の両親からは「みーちゃん」と呼ばれている。
普段は可愛い女の子だが、不幸体質の和泉をいつも気にかけ、彼を守ったときなどに覗かせる「カッコイイ」表情が本作のハイライトとなっている。
平常時は和泉に対しても敬語で接し、奥ゆかしく誰のことも尊重する優しい性格だが、その内面は照れ屋かつやきもち焼き、繊細で実に表情豊か。
むしろ本質的には短気で強引なところのある体育会系少女で、危機に陥ったときや感情が昂った時などにその本性が垣間見えるが、それが彼女の「カッコよさ」の所以でもある。
彼に対して敬語なのは「祖父母の接し方が憧れ」であるためで意識的なもの。上記のような事態では急に言い回しが変わることもよく見られる。
和泉の底抜けの優しさを深く愛し、彼を全力で守ることを至上の喜びにしている。彼に対する独占欲・庇護欲は非常に強く、彼が犬束を気遣うのにすら嫉妬を覚えるほどである。
またかなりの肉食系女子で、和泉に対する物理的な欲求も積極的に表現する。機会をうかがっては和泉の唇を奪おうとするが、間が悪く邪魔が入るのがお決まりのパターン。
彼に対してはややサディスティックな接し方をし、くすぐって悶絶させたり照れさせたりするのを好むが、逆に照れさせられるのには弱い。
和泉ほどではないが成績優秀で、かつ抜群の運動神経・反射神経を持ちスポーツ万能。アクションゲームでも初プレイらしからぬ動きを披露する。一方、不器用で美術や料理は苦手。ちなみに左利き。
和泉家の両親にも気に入られる一方、スポーツ大会で見せた抜群のプレーが後輩女子の目に留まり追っかけが発生するほどの人気を学内で持つなど、人に好かれやすい。
兄が一人いるが、妹として素直に接せず邪険に扱ってしまうことを気にしている。その一方、兄に似ている犬束をやはり邪険に扱ってしまうなど素直になれない面がある。

学校関係者[編集]

犬束 秀(いぬづか しゅう
声 - 岡本信彦
和泉、式守のクラスメート。自分に素直な性格で、遊び好きふざけ好きだが、サボるのは嫌い。「犬」と呼ばれると怒る。
見た目に似合わず非常に面倒見の良い「オカン系男子」で、ことあるごとに和泉をかばっている。彼からも頼りにされており、式守の嫉妬の対象になることも多い。
雰囲気が式守の兄に似ているため、彼女は無意識のうちに犬束を兄と重ねて遠慮のない接し方をし、和泉への独占欲をぶつけてしまう。だが、その所以が分かって以後はむしろ好意的に受け止めている。
猫崎 享(ねこざき きょう)
声 - 松岡美里
和泉、式守のクラスメート。バレー部に所属する体育会系女子で、感情をストレートに表現する。スポーツ万能だが成績は悪い。前髪を立てた独特の髪形をしている。
スポーツ大会で活躍し、式守もろとも人気者になる。直線的な性格でノリがよく、友人思い。一匹狼の狼谷にも気さくに話しかけ、良好な関係を築く。
彼女のセリフはしばしばネコのシルエットの吹き出しで表現される。友人たちからも「猫」と呼ばれる。
八満 結(はちみつ ゆい)
声 - 日高里菜
和泉、式守のクラスメート。タレ目。常にべらんめえ口調で喋り、猫崎への突っ込み役。
表情にほとんど変化がなく、常に独特の笑みを浮かべている。ことあるごとに「溶ける」性質がある。上のシャツの中に大量の小物を仕込んでいる。
成績は悪く運動も苦手だが、周囲に対する卓越した観察眼を持つ。
極度のインドア派で、新作ゲームを発売日に購入するなどゲーム好き。その腕前も異常なほど。
実は常にリボンを結んでいたりヒラヒラの水着を着ていたり、イケメン系の女性が多い本作には数少ない「女性的な」キャラである。
狼谷(かみや)
声 - 福原綾香
バレー部のエース。高身長、スタイル抜群、クールで謎めいた雰囲気のある美少女。誰にでも等しく接し、追っかけが常にいるほどの人気者。図書委員を務めて和泉と知り合う。
和泉の優しさに惹かれていたが、彼が式守と付き合ったことを知って近づくのを諦める。その感情を捨てきれずにいたが、式守に諭され吹っ切れた様子で、以降は彼女と良き友人となる。
自分の感情を表現するのが苦手で、誇り高く人と群れない。だが猫崎の支えで女子バレー部との関係を築くなど、克服しつつある。
担任
声 - 依田菜津
男子生徒
声 - 安田陸矢大野智敬小川海斗朝田陽貴森永彩斗大鈴功起
アニメ第1話・7話・8話・9話・10話・11話登場。
女子生徒
声 - 天海由梨奈依田菜津社本悠木南亜莉沙白砂沙帆飯田ヒカル和泉風花大木咲絵子
アニメ第1話・7話・8話・9話・10話・11話登場。

主要人物の家族[編集]

和泉 許子(いずみ もとこ)
声 - 篠原恵美
和泉の母。高校生の息子がいるとは思えないほどの美女である。和泉によく似ている。
和泉の不幸体質は完全に彼女の遺伝であり、皿を落としたりトングを落としたりするなど極端なドジ。
息子の体質を気にかけ、式守に息子へ愛想をつかさないでほしいと頼み込む。彼女を気に入り、二人で料理教室に通うほどの仲になる。
高校時代からスタイル抜群の妖艶な美少女だった。息子と同じく暑さに極端に弱い。
和泉 明貞(いずみ あきさだ)
声 - 楠見尚己
和泉の父。口ひげを蓄えた恰幅の良い男性。
非常に温厚な性格で、妻と同じく式守をよく気に入り、息子を守ってくれることに深く感謝している。
高校時代は柔道部で優れた成績を残していた。現在も和泉と式守を悠々担ぎ上げるほどの屈強な肉体を持つ。
体育会系同士で式守とはウマが合い、ゲームやサウナで静かな対決を繰り広げる。
式守 藤(しきもり ふじ)
声 - 下野紘
式守の兄。妹によく似てかなりの美形かつやんちゃな性格だが、相当な人見知り。
妹のことは良くいじっているが同時に気にかけており、式守にとっても両親に伝えていない和泉の存在を知っている唯一の身内である。

その他[編集]

ピエロ
声 - 大野智敬
アニメ第2話登場。
少年
声 - 陶山恵実里
アニメ第2話登場。
女の子
声 - 中島由貴
アニメ第5話登場。
女の子の母親
声 - 依田菜津
アニメ第5話登場。
女子
声 - 小林麻衣
アニメ第5話登場。
女性キャスター
声 - 天海由梨奈
アニメ第6話登場。
女性ナレーション
声 - 依田菜津
アニメ第6話登場。
屋台の男性
声 - 相馬康一
アニメ第6話登場。
ギャル1、2
声 - 天海由梨奈依田菜津
アニメ第9話登場。
自転車の男
声 - 室井海人
アニメ第11話登場。
買い物客
声 - 伊駒ゆりえ社本悠
アニメ第11話登場。
CMナレーション
声 - 社本悠
アニメ第12話登場。
男性
声 - 大野智敬
アニメ第12話登場。
女性
声 - 依田菜津田中那実
アニメ第12話登場。

単行本[編集]

講談社KCデラックス)より刊行。全20巻。

タイトル 初版発行日 ISBN 備考 サブタイトル
1 2019年6月7日(2019年6月7日発売) ISBN 978-4-06-516223-1
  • 第1話
  • 第2話
  • 第3話
  • 第4話
  • 第5話
  • 第6話
  • 第7話
  • 第8話
  • 第9話
  • 第10話
  • 第11話
  • 第12話
  • 第13話
  • 第14話
  • 第15話
  • 第16話

テレビアニメ[編集]

2022年4月より放送。

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 総作画監督
#01 僕の彼女はとてもかわいい 成田良美 伊藤良太 渥美智也、山野雅明、板倉健、武藤幹、室田雄平 菊池愛
#02 風雲、球技大会! 千葉美鈴 山中祥平 山中祥平、金成旻 宮原拓也、降籏秀吉、長尾圭悟、久保茉莉子、板倉健 渥美智也
#05 ウキウキ川あそび! 千葉美鈴 吉川博明 竹内崇 久保茉莉子、宮原拓也、板倉健、長尾圭悟、歩宇
佐藤修太、ウクレレ善似郎
菊池愛
#06 夏ぞ隔たる花火かな 山田由香 伊藤良太
山中祥平
守田芸成 近響子、中尾和麻、澤井駿、納武史、板倉健 渥美智也
#07 文化祭Ⅰ 千葉美鈴 吉川博明 金正旻 山野雅明、久保茉莉子、熊谷勝弘、板倉健、長尾圭悟、近藤優次、松本朋之 武藤幹
#08 文化祭Ⅱ 大西健太
伊藤良太
大西健太
桒野貴文
Nicca、ウクレレ善似郎、近藤優次、松本朋之
歩宇、佐藤修太、納武史、澤井駿
平山寛菜
#09 無邪気さと不器用さ 山田由香 吉川博明 上坪亮樹 久保茉莉子、中尾和麻、長尾圭悟、板倉健、近響子、近藤優次、松本朋之 室田雄平、渥美智也
#10 勝ちたい気持ち 千葉美鈴 原口浩 原口浩、守田芸成、竹内崇 山野雅明、久保茉莉子、納武史、澤井駿、歩宇、佐藤修太、ウクレレ善似郎 菊池愛、武藤幹
#11 可愛いだけじゃない 伊藤良太 渥美智也、長尾圭悟、近響子、板倉健
中尾和麻
渥美智也
#12 夢よりも 成田良美 吉川博明
猫富ちゃお
上坪亮樹
猫富ちゃお
武藤幹、久保茉莉子、歩宇、佐藤修太
澤井駿、板倉健、中尾和麻
ウクレレ善似郎、山野雅明、納武史
武藤幹
菊池愛

脚注[編集]


外部リンク[編集]