光機動飛翔兵器 武装妖精フェアリア
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『光機動飛翔兵器 武装妖精フェアリア』（こうきどうひひょうへいき ぶそうようせいフェアリア）は、斉藤真也による日本のライトノベル作品。イラストはふつか
概要[編集]
2013年9月からMF文庫Jで刊行が開始。斉藤真也の『オトコを見せてよ倉田くん!』に続くライトノベル。
ストーリー[編集]
2033年春、天翼養成学園の晴海学園に通うことになった高校一年生の神代暁人。彼はそこで鏡月歌の抱いていた『誰も禍津鬼に傷つけられない世界を創る』という夢の実現を達成しようとする。
登場人物[編集]
晴海学園[編集]
生徒[編集]
- 神代 暁人（じんだい あきと）
- 本作の主人公。中学三年の終わりに霊子力検査で一定水準を超えたため、天翼養成学園の晴海学園に2033年春の春から通うことになる。高等部の一年一組所属。
- 豊葦原に来て早々、産業スパイのごたごたのときに事故で千桜とファーストキスをしている。
- 養家は古くからの武術「神代流（じんだいりゅう）」の道場で、暁人も神代流の使い手。月歌の抱いていた『誰も禍津鬼に傷つけられない世界を創る』という夢を叶えるために、他の王器使いをまとめて黄泉柱を全て破壊しようとしている。
- 両親は禍津鬼に殺されている。
- 王器製造番号壱、神威（おうきせいぞうばんごういち、かむい）
- 暁人が使う王器。王器中最強の攻撃力を持つ。使い方が分からずに鞘から抜けずにいた。七依と対峙したときに初めて武器として機能。実は搭乗者のイメージでどんなモノにでも変化させられる無形の武器だった。
- 篠原 千桜（しのはら ちさ） / 十七夜月 千桜（かのう ちさ）
- 本作のヒロイン。暁人が晴海学園に通う際に同居人となった女の子。小柄だが胸は大きいロリ巨乳であり、暁人はメロンみたいに大きい胸と表現している。
- 月歌の願いで暁人の面倒を見て何をしてでも守ろうと誓っている。月歌に教わった料理を暁人に振舞っている。
- 小学6年生の終わりに霊子力に目覚めて中学一年から豊葦原に通い、月歌の部下としてスカウトされる。周囲に女性しかいない環境で育ったため、男性への免疫が少なく、事故で暁人とファーストキスをしてしまったときは赤くなって気絶してしまった。その後も、少しでも性的刺激があると気絶してしまう。
- 実は月歌は腹違いの姉。第四次西討作戦までは「十七夜月」の苗字だった。『王器製造番号玖（おうきせいぞうばんごうはきゅう）、天倫（てんりん）』の王器使いであり、「雷光の巫女」と呼ばれていた。しかし、第四次西討作戦で月歌と再び一緒に暮らすために功を焦って部隊が壊滅。月歌は殿をつとめて行方不明になり、せめて月歌に頼まれた暁人だけでも守ろうと誓う。そして、豊葦原から暁人を王器を一人前に使えるまで力づくで連れ出そうとする。七依の襲撃後に暁人が豊葦原に滞在することを認めた。
- アイリスの姉を助けるときには、暁人たちと協力。つばめに頼んで実戦場を使わせてもらえるようにしたりした。
- 五橋 紅葉（いつばし もみじ）
- 本作のヒロイン。暁人のクラス委員長。千桜ほどではないが胸は同年代より大きい。五橋財閥の一人娘で中学一年から豊葦原に暮らす。去年の葦原祭（あしはらさい）の天翼闘技大会の中学生部門で優勝するなどの実力者。
- 暁人が千桜と紅葉の間に入ろうとしたときに誤って千桜と紅葉の胸を揉んでしまったことに怒るも美咲の仲裁で一旦は引き下がる。その後、暁人がこけた際にスカートをめくられてお尻に顔を突っ込まれるという事故があったことで、さらに暁人へ敵意を抱く。しかし、暁人との模擬線の最中に禍津鬼が襲撃。暁人に助けられて二人で協力して禍津鬼を倒したことで二人で笑い合った。
- 五橋家ということで特別扱いされるのが嫌で紅葉としての自分を見てほしいという願望があった。そのため、自分を助けてくれた暁人に対して不思議な感情を抱く。千桜とは暁人を巡って争うことも多い。七依の襲撃後、暁人と同居している千桜に対抗して暁人の隣に引っ越してくる。
- ロリータファッションの「甘ロリ」が好きで周囲には秘密にしている。暁人に偶然知られてしまうも、二人だけの秘密ということにしている。そのことがきっかけで、暁人に「紅葉」と名前で呼んでもらうことになり、紅葉も「暁人さん」と呼ぶようになる。
- アイリスの姉を助けるときには、王器使いでないために直接の戦力にはなれなかった。それでも、サポート役として貢献している。
- 五橋社製・神楽（かぐら）
- 紅葉の天翼。舞姫シリーズの新型機。
- 藤花（とうか）社製・F一一中距離長刀『狂華（きょうか）』
- 紅葉が使う武器。右手に持って使っている鞭のような長巻の刃。
- 隼盾（はやたて）
- 紅葉が左手に持って使っている防御用。
- アイリス・アクアリス
- 18歳の少女だが、幼い見た目と外見相応の性格をしている。フランス出身。
- 9年前の2024年に禍津鬼に両親が殺害される。孤児院に引き取られることになるが、姉のオルタシアが霊子力に目覚めたことで国から得られる支援で生活できるようになる。12歳でアイリスも霊子力に目覚めて、これで姉を守れて給金で生活も楽にさせてあげられると喜ぶ。そして、過酷な訓練に耐えて一年後には王器使いに選ばれた。王器使いとして忙しくしている中で、攻撃型の王器を欲しがっていたアメリカ合衆国のためにハルゼーが唆して姉のオルタシアは暴走する王器「生魂（いくたま）」に乗ってしまう。そして、利用されたオルタシアは暴走してしまって野放しになってしまう。利用した者達が許せなかったアイリスは、十審法を破って千里鏡を破って撃破してハルゼーを二度と天翼に乗れない体にした。アメリカは自国の王器使いをつぶされるも、事実を公表されるのを嫌がって強く出れずに懸賞金をかけるにとどまった。
- オルタシアを救出しようとするも助ける算段が見つからず、復讐しようとするハルゼーが禍津鬼と手を組んで生魂をある程度コントロールできるようになったことで、生魂を激戦区のオーストラリア・トムプライスにある黄泉柱に突撃させると宣言。その前にどうしても姉を救うのに協力してもらいたいと王器使いである暁人に頼むために晴海学園にやってくる。話を聞いた千桜や紅葉も協力してくれることになる。
- 晴海学園では暁人たちのクラスメイトとして一年一組に編入。暁人とこコンビネーションをあげるためにお互いの腕を手錠でつないで一週間過ごす。そして、姉を救おうとしたところで六依が立ちふさがる。苦戦を強いられるも暁人の策によって無事に姉を救出。そして、最後の力で六依を捕えようとしたところで月歌が現れて六依を連れ去っている。無事に姉を救出したことで、入院する姉と共に豊葦原に残って暁人の住むマンションに一緒に暮らすことにする。
- 王器製造番号肆（おうきせいぞうばんごうはよん） 鬼灯（ほおずき）
- アイリスの所有する王器。
- 不破路 哮（ふわじ たける）
- 暁人の前の席に座る男子。筆箱を忘れたときに暁人に筆箱を貸してもらったことで、暁人と親しくなる。
- 肩まである茶髪と小麦色の肌をしている。右の耳裏から首まで火傷の跡があるため、長い髪で隠している。
- 笹島 倫子（ささじま みちこ）
- 二年生の女子生徒。セミロングの髪と銀縁の眼鏡という出で立ち。晴海学園新聞部で神器の所有者ということで注目を集める暁人に取材をする。
- 竹取 すずめ（たけとり すずめ）
- 豊葦原第一中央区塔地下の中央九情報管理センターで研修をしている女子高生。スタッフの中で一番若い少女。つばめという姉がいる。
教員[編集]
- 藤山 美咲（ふじやま みさき）
- 暁人たちのクラスの担任教師の女性。黒髪をリボンでポニーテールにしている。小柄で暁人よりも年下に見える。袴姿にブーツの格好をしている。語尾に「ぁ」、「ぃ」、「ぅ」、「ぇ」、「ぉ」といった母音を伸ばす話し方をする。
- 表情や態度には母性的優しさがある。一部の男性には熱狂的なファンがいる。
王器使い[編集]
- 鏡 月歌（かがみ げっか）
- 暁人と同じ道場に通っていた姉弟子。『王器製造番号捌、死返（おうきせいぞうばんごうはち、まかるがえし）』の天翼の乗り手。一年半前の第四次西討作戦（だいよんじせいとうさくせん）で禍津鬼に襲われて王器共々行方不明になる。享年17歳で死亡したことになっている。
- 『誰も禍津鬼に傷つけられない世界を創る』という夢を持っており、王器使いにしては珍しく積極的に禍津鬼と戦っていたためにファンも多かった。
- 死んだと思われていたが、禍津鬼側についていた。そして、捕えられそうになった六依を連れ帰るために暁人たちの前に再び現れた。
- 七鳴（なななき）
- 『王器製造番号拾壱（おうきせいぞうばんごうじゅういち）』の所有者。どの国家にも属さずに世界中の禍津鬼を倒している詳細不明の王器使い。別名『二大謎王器の一翼』。
- 紅葉が小学校五年生のころに紅葉の両親が乗った自家用機が禍津鬼に襲われそうになったところを救う。そして、紅葉の父親は恩を返すために七鳴が要望した時に医薬品などを届けるようになった。
- ライアン・D・ハルゼー
- 『王器製造番号拾弐（おうきせいぞうばんごうじゅうに） 千里鏡（せんりきょう）』の元所有者。アメリカ海軍所属の少佐だったが、鬼灯を操るアイリスに撃破されて後遺症で二度と天翼に搭乗できなくなる。
- 六依が鬼灯と生魂を手に入れる代わりに捕えたアイリスの身柄を自由にしていいと持ちかけられて手を組む。最後には六依たちを裏切るつもりでいたが、見抜かれており、殺される。
- オルタシア
- アイリスの姉。王器の「生魂（いくたま）」に乗るも暴走してしまう。暁人やアイリスたちによって救出される。命に別状はないが、意識はなく豊葦原の総合病院に入院する。
月歌の仲間[編集]
- 一依（ひとえ）
- 姉妹の長女。妹たちに甘い。銀髪を後ろで結んで簪で留めている。大きな胸を押しこんでいる着物は崩れて片方の方が露出している。
- 三依（みえ）
- 一日眠っている。
- 五依（いより）
- 銀髪をポニーテールにしばっており、大きな胸を窮屈そうに着物に押し込んでいる。真面目で厳しい性格。豊葦原の襲撃に失敗した七依の頬を叩く。
- 六依（むえ）
- 銀髪をツインテールで結んでいる。胸はそこそこある。ハルゼーを利用して王器を奪い取る計画を主導する。世界を支配したらアイドルになるつもりでいる。
- 七依（ななえ）
- 月歌に良く似た少女。暁人から王器を取り上げるために豊葦原を襲撃するも、暁人が王器使いとして目覚めたことで失敗する。
- 八依（やえ）
- 姉妹の末っ子。おかっぱ頭。五依に叱られる七依を庇う。
その他[編集]
- 十七夜月 蒼厳（かのう そうげん）
- 千桜と月歌の父親。千桜が小学二年生、月歌が小学四年生の時に急死する。
- 十七夜月 育子（かのう いくこ）
- 千桜の母親。蒼厳の亡きあとに当主を継ぎ、月歌親子を追い出す。第四次西討作戦で千桜が功績をあげられずに失敗すると千桜とも絶縁する。千桜を遠い親戚の篠原家に養子に出す。
- 竹取 つばめ（たけとり つばめ）
- 豊葦原管理部局長。妹のすずめが千桜と友人。可愛いもの大好きで加減が分からずに可愛がってしまうことがある。
- 暁人たちがアイリスの姉であるオルタシアを暴走する王器から救出するための訓練をするために、千桜が実戦場を一週間貸してくれるように頼む。
用語一覧[編集]
- 豊葦原（とよあしはる）
- 大規模開発で作られた太平洋に浮かぶ人工島。
- 晴海学園（せいかいがくえん）
- 天翼養成学園。高等部からは実習もあり、実戦にも出る。
- 霊子力（れいしりょく）
- 東洋で太古から観測されてきて西洋では魔力と呼ばれる神秘の力。2003年に禍津鬼が現れたことで歴史の表舞台に出てくる。霊子力に覚醒する年齢は12歳から18歳までがほとんど。
- 禍津鬼（マガツキ）
- 2003年5月19日（物語の開始の30年前）に島根県松江市に黄泉柱が出現して現れた人類の敵。未知の物質で構成された機械の怪物。霊子力に似たエネルギーの結界を張るため、通常攻撃はほとんど効かない。
- 黄泉柱
- 禍津鬼が現れる黒い柱。
- 光機動飛翔兵器 武装妖精フェアリア（こうきどうひひょうへいき ぶそうようせいフェアリア）
- 禍津鬼の残骸から解析して開発された禍津鬼の結界を貫く兵器。搭乗者は『天翼（フェアリア）』とも呼ばれる。天翼の搭乗者は少なく、霊子力検査で一定水準に達する中高生は、天翼の養成学園に通うことを義務付けられる。
- 王器（おうき）
- 特殊な武装兵器で搭乗者の命を無視して大量の霊子力を使うが、圧倒的な力を持つ天翼専用の12個の武装兵器。大量の霊子力と相性が必要で、『十二種の王器（とわにくさのおおうつ）』と名付けられた。王器を使える人物は「王器使い（適合者）」と呼ばれ、手厚く保護される。物語開始時、人類50億の中でも6人しかいない適合者がいなかった。
- 神代流（じんだいりゅう）
- 神代七代（かみよななよ）になぞらえた七の術『常立（とこたち、太刀術）』、『豊雲（とよくも、二刀術）』、『宇比地邇（うひじに、弓術）』、『角杙（つのぐい）、槍術』、『意富斗能（おおとの、無手術）』、『阿夜詞志（あやかし、居合い術）』、『於母陀流（おもだる、守術（しゅじゅつ）』を全て学ぶ必要がある。
- 兵武暑（ひょうぶしょ）
- 豊葦原特殊警察部隊。産業スパイなどを捕まえる。
- 自滅戦争（じめつせんそう）
- 王器が開発されてから十一年後に一人の王器使いの少女が全ての王器を独占しようとして他国や国連を襲撃した事件。人類は禍津鬼と王器使いとの三つ巴の戦争を強いられて人類の領土を大きく禍津鬼に奪われてしまった。翌年に他の王器使いによって少女は断罪されて王器は回収されて国連が保管・管理するようになる。それ以来、一人の人間に王器を集中し、持たせないようにする国際ルール『十審法（じゅっしんほう）』が制定された。
単行本[編集]
MF文庫J（メディアファクトリー）より刊行。
| 巻数 | 初版発行日 | ISBN | その他 | サブタイトル | ||
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| 1 | 2013年9月30日（2013年9月25日発売） | ISBN 978-4-8401-4944-0 |
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| 2 | 2014年1月31日（2014年1月24日発売） | ISBN 978-4-04-066217-6 |
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