先頭固定

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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先頭固定とは、交通規制の方法の一種で、一定時間車両の通行を止めながら、完全に停止させることのない、簡易な交通規制の一種である。高速道路における短時間の作業や、要人警護などに用いられる。

高速道路上の工事などで、通行止めを実施すると、一般道の混雑や大規模な渋滞を引き起こすため、通行止めを実施するまでもない作業であれば、車線規制などによって行う。しかし、道路中央での簡易な作業など車線規制では不十分な場合、先頭固定が用いられる。

先頭固定の原理としては、高速道路上を走る車を二分し、前側を高速で通行させ、後側の先頭をパトカーによって速度規制し、速度差によって生まれた車両の無い時間帯で作業や要人の通過を行う、というものである。これにより、低速による軽微な渋滞は生まれ得るものの、通行止めは回避される。

先頭固定時は、安全のため、追い上げ車(またはクリア車)および速度抑制車(先頭固定を実施する車両)を用いる。追い上げ車は、高速で走行する車両の後尾を走り、規制区間に車が取り残れされる事の無いように注意しながら、作業者に作業開始を伝える。作業終了後に、速度抑制車に先導された低速車群を通過させ、車の居ない状況で安全に作業や通行を行える、という流れである。

車両は高速道路会社のパトロールカーや警察車両が用いられる。特に速度抑制車には警察車両を置く。低速で走行しながら、誘導ライトを道路を塞ぐように持ち、追い越しを防止する。

追い上げ車と速度抑制車の間に、他の場所から車が進入できないことが前提であるため、交差点からの車両の進入が考えられる一般道では用いられない。