傾斜装甲
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傾斜装甲(けいしゃそうこう)とは戦車等の軍用車両の装甲板を傾けることにより、防弾性能を向上させたものである。
戦車の装甲板を厚くすると防弾性能は向上するが、重量が重くなり走行性能が低下する。装甲板を傾斜させると同じ厚さの装甲板でも防弾性能が大幅に向上するのである。
ソビエトのT-34戦車は傾斜装甲を採用して成功した典型的な例である。車体を重くし過ぎることなく、素早さと優れた防弾性を兼ね備え、幅広い無限軌道と火災を起こしにくいディーゼルエンジンを採用したことで、ドイツ軍を圧倒し無敵の戦車と呼ばれた。
傾斜装甲は現在では時代遅れとなっており、20世紀後半には戦車の砲塔を丸みを帯びた形に造り、砲弾を跳ね飛ばしてしまうようにしたものが流行した。20世紀末には砲塔の前側に、大きな四角い鉄の塊のようなものを取り付けるのが流行った。現在はその鉄の塊を先細にしたものが流行している。