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三菱・GTO
開発段階[編集]
1987年に東京モーターショーにて、コンセプトカー「HSR」が出品されたことに始まる。この「HSR」に改良を加え1989年に再度出品されたのが「HSR-Ⅱ」で、どちらも開発コンセプトは「21世紀に求められるクルマ」であった。曲面構成の流麗なスタイリングで空気抵抗を低減し、ボディーにはケブラーとポリカーボネイトを使用することで、軽量化・剛性強化・空力アップを実現している。ギャランVR-4用の2L直4DOHCターボエンジン(4G63型)に専用チューニングを施し搭載、最高出力は295PSに達していた。また、低燃費と中速域のトルク向上を図り、ターボの過給圧を調整するウェストゲートバルブをジェット多段式にしていることも特徴である。
概要[編集]
ボディタイプ | 3ドア ファストバッククーペ |
型式 | Z15A / Z16A |
駆動方式 | 4WD / FF |
トランスミッション | 4速AT / 5速MT / 6速MT |
エンジン | 6G72型 水冷V型6気筒DOHC NA 24バルブ 6G72型 水冷V型6気筒DOHC インタークーラーツインターボ 24バルブ |
総排気量 | 2,972cc |
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
燃料タンク容量 | 75L |
最大出力 | NA:225PS / 6000rpm TC:280PS / 6000rpm |
最大トルク | NA:28.0kgm / 4500rpm TC:43.5kgm / 2500rpm |
サスペンション | 前:マクファーソンストラット 後:ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ | 前後ベンチレーテッドディスクブレーキ |
車両重量 | 1640〜1700kg |
V型6気筒DOHCエンジンは自然吸気とツインターボモデルをラインナップしていて、ツインターボモデルはGTOにのみ搭載されている。ツインターボモデルの最高出力は当時の自主規制値いっぱいの280PSで、最大トルクは当時最強の42.5kgmと、スポーツカーの名に相応しいスペックを持っていた。駆動システムは三菱お得意のフルタイム4WDに4輪操舵、4輪独立懸架機構、4輪ABSを装備している。また、後に80系スープラにも搭載されることとなるゲトラグ社製の5速マニュアルトランスミッションもツインターボ仕様車に装備されていた。インテリアは2+2で、運転席のSRSエアバッグが全車標準装備されている。
GTOの短所[編集]
GTOは車重が欠点だった。最も軽いモデルでも1640kgと、ほぼミニバンと同じ車重である。ちなみに2.5〜3Lクラスだと、80系スープラやR32型スカイラインGT-Rは1400kg台である。V6ツインターボに2+2、さらに豪華装備の駆動システムを装備しているとならば、GTOの車重がネックになるのも納得だろう。また極端なフロントヘビーによる、「止まりにくく曲がりにくい」という性格を持つため、直線番長の代名詞としても知られている。そのため走り屋の間だと、ゼロヨンや最高速で無双するマシンとして有名だった。
関連項目[編集]
- 三菱・FTO - 姉妹車。
- 三菱・スタリオン - 事実上の先代モデル。
- 三菱・ディアマンテ - GTOのNAモデルとエンジンを共有している。
- 三菱・ギャランGTO