ランサーズ (インターネットの煽り用語)

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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インターネットの煽り用語としてのランサーズは、2020年はじめころから流行した、時の首相安倍晋三を持ち上げ称賛する書き込みに対する、「まるで政府から雇われたかのような書き込みだな」、というような意味の言葉。フリーランサー向けクラウドソーシング案件マッチングサイト「ランサーズ」が由来。

事の発端は、「ランサーズ」サイト上に、「安倍首相に関するポジティブなエピソード」を募る、作文形式の案件が掲載されていたことにはじまる。おりしもSNS上で全く同じ文面を大量のアカウントから投稿することで、あたかも流行の話題であるかのようにシステムに誤解させる、という状況が散見されていた。さらに、安倍首相がランサーズ代表者と会食する、ランサーズのステークホルダーとして内閣府の名前が挙がっているなどの炎上材料も見つかった。

つまり、安倍政権と懇意であるサイトが、有料で安倍政権を褒め称える文章を募集し、政権イメージ向上に利用していたのではないか、という図式が成り立った。そこから、安倍政権に好意的な書き込みに対して、「ランサーズ」と返信することが流行した。

実際の状況[編集]

ランサーズをはじめとするクラウドソーシングサービスは、あくまでも発注者と受注者の間を取り持つサイトであって、サイトに掲載されている案件は、サイト運営会社とは別の発注者が居る場合が殆どである。問題となった「安倍首相に関するポジティブなエピソード」を募る案件画面のスクリーンショットは、(意図的かどうかは不明なるも)発注者情報が見えないように撮影されており、「ランサーズが有料で安倍政権を褒め称える文章を募集した」という推測は成り立たない可能性が高い。

ランサーズ等のサイトでは、ブログ形式で様々な文章を掲載しアフィリエイト広告によって収益を得るような、「まとめブログ」に掲載するための作文案件が多数掲載されている。そのようなブログが、文字数稼ぎ・PV稼ぎのために発注した作文案件である可能性も残る。そのため、「ランサーズ」との書き込みに「社会を知らない人」などと煽り返す場面も見られた。

この疑惑は一部ニュースサイトや「まとめブログ」にも掲載されたが、ランサーズは「事実と異なる」とのみ発表した。