ポルシェ・356

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356は、ポルシェが生産していたスポーツカーである。

概要[編集]

ポルシェブランドの名がついた初の市販車である。戦後間も無い1948年から生産が開始され、フォルクスワーゲン・タイプ1をベースに開発が進められた。当初、ミッドシップにエンジンが置かれ、その後リアエンジン仕様に変更して後継の911がデビューするまで17年間生産された。1965年の生産終了から15年後の1980年インターメカニカ社が356スピードスター(オープンカー)のレプリカを発売、1999年頃まで生産された。

リアに当時としては高出力な空冷の水平対抗エンジンを搭載し、なお軽量なボディが売りで、日本でも高い人気を誇った。今の911に通じるものである。全てのモデルに4人乗りの2ドアクーペ、2人乗りのスピードスターがラインナップされている。

356/2(1948年 - 1950年)[編集]

オーストリアグミュントで試験的に生産された。タイプ1と同じ1.1L空冷水平対抗4気筒 OHVエンジンをチューニングし、リアに搭載。最高出力は39.5馬力を誇る。またアルミ製軽量ボディや4速MTなどとの組み合わせにより高い運動性能発揮し、最高速度は140km/hをマークしている。全モデルのフロントガラスが2つに分割されている。

356(1950年 - 1955年)[編集]

本格的な量産モデル。生産地がグミュントからドイツに変更された。ボディはスチールとなり、車重は770kg(2ドアクーペ)に増加。エンジンは前モデルのものと、それに排気量を拡大したもので、1.1L、1.3L、1.5Lのラインナップがある。1953年にこれまでの2ピース式フロントガラスが1ピース式で分割無しのものに変更された。

356A(1955年 - 1959年)[編集]

1500GSカレラ[編集]

ポルシェブランドで初めて「カレラ」の名がついた市販車。エンジンの最高出力は100馬力・最高速度は201km/hを誇り、初期型スペックを大きく上回った上でリッター約66馬力を達成した当時のポルシェのメカチューン技術が恐ろしく高かったことが分かる。

1600[編集]

ポルシェ初の1.6Lモデル。60馬力を発生する。ちなみにポルシェが1.6Lエンジンを採用した市販車は356のみである。

1600スーパー[編集]

356A 1600スーパー(年式不明)

上記1600モデルにライトチューンを加えたもの。75馬力を発生する。

1500、1300、1100[編集]

前モデルと同じ。

356B(1959年 - 1963年)[編集]

1600スーパー90[編集]

356Aの1600スーパーへさらにチューニングを加え、最高出力を90馬力まで引き上げたモデル。

カレラ2[編集]

ポルシェ初の2Lモデルで、最高出力130馬力を叩き出す歴代最強モデル。

上記モデル以外は全て356Aと同じ。

356C(1963年 - 1965年)[編集]

最後のマイナーチェンジで、356Bの全モデルに4輪ディスクブレーキを装備したファイナルモデル。グレードは全て356Bと同じ。

インターメカニカ・356スピードスターレプリカ[編集]

インターメカニカ社が1980年から発売した356スピードスターの組立キット。1999年まで製造された。現在日本の中古車市場に掲載されている356はほとんどがこのレプリカである。

関連項目[編集]