ドーナツ化現象

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ドーナツ化現象(どーなつかげんしょう)とは、都市部から郊外へ人口が遷移する現象である。

概要[編集]

ドーナツ化現象は、主に近代化による農村や地方から都市部への人口移動が原因で引き起こされる。都市部に人口が流入し、企業が集積し開発された結果、都市部の地価が上昇し、住みづらくなる。その結果、都市部の居住者、夜間人口が減り、昼間人口との乖離が起きる。そしてその人口が郊外のベットタウンに移動した結果、その様子がまるで都心部の人口が希薄な地帯を、周りのベッドタウンが取り囲んでいるように見えることから、その様を円状のドーナツになぞらえてドーナツ化現象と呼ばれることとなった。

問題点[編集]

以下の問題点が挙げられる。

  • 都市部の夜間人口が減少することにより、学校等の社会インフラの維持が困難になることや、治安が悪化すること。
  • 無秩序に郊外が開発されることによるスプロール現象が起こること。
  • 朝通勤・通学時のラッシュの激化および距離の長大化。
  • 後述の都心回帰による郊外住宅地世帯の老齢化。

都心回帰・コンパクトシティ[編集]

しかし、郊外の大きな家よりも都市部に住んで快適な通勤通学を求めることや、新型コロナウイルスの影響により都心回帰の傾向も見られる。また、コンパクトシティという、広い範囲に人々や建物が拡散している状態ではなく、都心部に便利な交通や生活インフラを整備し、人々や建物を集中させるという構想もあり、富山県などで実行されている[1]

出典・外部リンク[編集]