トンネル用信号
トンネル用信号(トンネルようしんごう)は、トンネル内や、トンネル先の状況を伝える信号機。道路トンネル内あるいは入口付近に、車線ごとに設けられる場合と、全車線に対して1灯が設けられる場合がある。
基本的には青信号を現示する(異常なし)が、事故・故障車や工事中での車線規制などでは黄色の点滅信号となる。通行不能である車線や、トンネル内火災・崩落等、あるいは大雨等の規制時には黄、のち赤信号を現示し、車両の通行を止める。
対向車が来るからと言って、赤信号現示中にトンネルに入ってはならない。信号手前で停車し、電光掲示板を見たり、ラジオのスイッチを入れるなど、警察や管理会社の指示に従って待機、あるいは避難・脱出することになる。特にトンネル火災の場合は危険であるので、いち早く避難するよう指示される。
設置場所[編集]
全てのトンネルに設置されているわけではなく、特に長いトンネルや、交通量の多いトンネルの、入口付近に設置されるようである。トンネル内部の支障などを後続車に伝え、あるいは進入を止めさせる目的で設置される。
点灯する理由[編集]
信号が設置されているトンネル、あるいはその先の道路・トンネルで、以下の事態が発生している場合、点灯する。黄色点滅の意味は「注意して進める」で、青信号の代わりになるもので、青信号の意味とよく似ていて、点滅しない黄色(点灯の黄色)や赤色の意味は「止まれ」である。
黄色が点滅する理由は、たとえば次のようなものがある。
- 工事が行われており、通行できる部分が狭くなっている。
- 渋滞が発生しており、減速しないと追突の危険がある。
- スリップの危険があるなど、通常よりも注意を払って通行すべきである。
- 故障車や落下物があり、注意を払って通行すべきである。
点滅しない黄色(点灯の黄色)や赤信号が点灯する理由は、たとえば次のようなものがある。
- トンネル内火災が発生している。
- 重大な事故が発生しており、通行不能である。
- 大雨など、トンネルより先の通行が危険である。
- その他、何らかの理由で、非常ボタンが押された。あるいは、火災感知器が作動した。
形式[編集]
トンネル用信号には、主に3灯式と1灯式が存在する。3灯式は通常の信号と同じ青・黄・赤を備える。1灯式は赤のみで、通常時には消灯する。
近年に造られたものでは3灯式が多く、また同時に電光掲示板を設置して、詳細な状況を伝えるとともに、非常時の確実な停車を促す。信号背面には、視認しやすいよう、縞模様の背面板を取り付け、視線を誘導している。
参考[編集]
- 首都高速道路株式会社「首都高速道路トンネル防災」パンフレット
- 交差してない高速道路の信号機、赤や黄色はいつ点灯? 遭遇したらどうすればいいのか 乗り物ニュース via livedoor news