ゼルダの伝説 風のタクト
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『ゼルダの伝説 風のタクト』とは、2002年に任天堂から発売されたニンテンドーゲームキューブ用のゲームソフトである。2013年にはWii U用にHDリメイクされた『ゼルダの伝説 風のタクト HD』が発売された。
概要[編集]
ゼルダの伝説シリーズであり、ムジュラの仮面からハードを変え、ゲームキューブにおける最初のゼルダの伝説でもある。新ハードの恩恵もあり、[[トゥーンレンダリング[[によりアニメのような特徴的なグラフィックで表現されるほか、状況と音楽を連動させたり、携帯機であるゲームボーイアドバンスと有線接続することでより遊びの幅を広げるという試みがなされていた。
基本的なシステムは64のものと変わりがないものの、カウンター攻撃などの新しいシステムも採用されていた。
風のタクト[編集]
物語の序盤で入手できるアイテムであり、タイトルにもなっているキーアイテムである。本作のリンクはこの風のタクトを振り、様々な効果を発現させたり、謎を解いたりしながら冒険していく。なお、本当にいろいろな意味で重要なアイテムである(後述)。
世界観[編集]
ハイラルの時系列として、時のオカリナから派生した分岐のうち、「リンクがガノンドロフを倒した時間軸」に該当する世界観を有している。時のオカリナでガノンが封印されたものの、長い時を経て復活したガノンを封印するため、トライフォースの力によりガノンごとハイラルが海の底に沈む。そこから数百年が経過し、残った人々は海に点在する島で生活を営んでいる世界である。
主要人物[編集]
- リンク
- 主人公であり、12歳の誕生日に妹が魔物にさらわれ、取り戻すために冒険を始める。妹を助けるための冒険がガノンドロフから世界を守るための冒険へとなっていき、遂には勇気のトライフォースを手にする。ガノンドロフからは時の勇者の生まれ変わりといわれている。
- なお、シリーズおなじみの緑のあの服は出身地であるプロロ島の伝統として一時的に着用するはずだったものである。その最中に妹がさらわれたため、物語終盤までずっと着用することになる。
- 大乱闘スマッシュブラザーズなどにおいては「トゥーンリンク」などと表記されることもある。
- テトラ
- 海賊団の船長であり、かつて滅びたハイラル王家の血筋を引く者であり、本作のゼルダ姫である。テトラから渡される「海賊のお守り」を通じて彼女から通信を受けることがあるが、同じものを赤獅子の王も使用するため、彼女の正体につながる一つのヒントともなっている。普段は褐色であるが、ゼルダ姫として覚醒すると色白になる。また、姫として育ったわけではないためゼルダ姫として覚醒したからといっても口調や表情が変わるわけではない。
- ガノンドロフ
- 封印と復活を繰り返した魔王であり、本作においてもラスボスである。刀のような武器を両手に持つ二刀流である。なお、本作のガノンドロフは威厳と寂しさを併せ持っており、最終戦闘中のテトラに対しては峰打ちで攻撃するなどの紳士的なふるまいからシリーズでも屈指の人気を誇る。最終決戦もリンクやテトラ達の未来がトライフォースの願いにふさわしいかを見極めるために戦っていたともとれるものであり、最終的にリンクのマスターソードで貫かれた際もどこか満足した表情を浮かべていた。
- 赤獅子の王(ハイラル王)
- 喋る船として主人公の前に現れる。正体は最後のハイラル王であるダフネス・ノハンセン・ハイラル。リンクと共に冒険した数少ないハイラル王ともいえるほか、完成したトライフォースにガノンよりも先に触れ、リンクとテトラの未来を望み、過去の地ハイラルを消し去るという望みを告げた。最後はハイラルとガノン共に水の底で眠りについたとされている。
RTA[編集]
ゲーム開始からクリアまでのタイムを競うRTAであるが、本作においては悪魔城TASに負けじとも劣らない技がいくつも開発されてきた。その一部を記述する。
- ストレージ
- 風のタクトを利用したバグ技であり、RTAにおけるもっとも重要な技である。ストレージはカメラを固定したり、状態の保存ができる技とされている。あまりに効果が多岐に及ぶため、ここに記すには余白が狭すぎる。
- スーパースイム
- 水上で1Fごとにターンするとスピードがマイナス方向に増えるという仕様を突いた技である。前述のストレージでカメラをロックするとカメラが常にリンクの正面を向くため、スティックを倒すだけで1F毎のターンが可能になる。壁を利用して速度を貯めることができ、何人ものリンクがプロロ島から射出されている。
- ゾンビホバー
- ライフが0になった際の仕様の穴を突き、0になってからゲームオーバーになる数フレームの間にジャンプ切りをひたすら繰り返すことで高度を上げるというテクニックである。なお、仕様上ジャンプ切りが終わるとゲームオーバーである。GBAと有線接続することで使用できるチンクルシーバーを使えばゾンビホバー中でも回復できるため、主に縦方向のショートカットなどに使用されている。
- バリアスキップ(オリジナル版)
- ハイラル城とガノン城の間にはバリアが設けられており、条件を満たすまでは進行できないようになっている。この条件を満たすためにはかなりのイベントをこなす必要があり、このバリアがスキップできればRTAの大幅更新ができると期待されていた。2015年には懸賞金までかけられていた。しかし、期限の2017年まで誰も解明することはできなかった。
- しかし2019年にゲームキューブのメモリを枯渇させ、バリアを読み込むメモリを確保させないという手法が発見される。この時点で1時間2分の世界記録が達成された。
- 2020年にはバクダンを利用したバリアスキップが発見され、バリアの形状とバクダンによる押し込みを利用した手法とセットアップが開発された。結果、2020年の時点で53分という悲願の1時間切りが達成されたのである。
関連項目[編集]
- ゼルダの伝説 大地の汽笛 - 本作の未来が舞台となる
- ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス - 本作のパラレルワールドとされている
- ゼルダの伝説シリーズ