グロテスク
ナビゲーションに移動
検索に移動
グロテスク(grotesque)は、本来、古代ローマ発祥の異様な人物、動植物などに曲線模様を応対した装飾文様のことである。語源は洞窟や地下墓地を意味するイタリア語で「グロット(Grotto)」である。
解説[編集]
15世紀にコロッセオ近辺で古代ローマ皇帝・ネロの黄金大宮殿「ドムス・アウレア」が地底から発掘された。この洞窟というのはドムス・アウレアの部屋と回廊のことを指しており、宮殿群には人から植物、魚、動物へと連続して変化する奇妙な装飾様式の美術品で飾られている。ルネサンス16世紀にはラファエロ・サンティが、そういった模様をバチカン宮殿の回廊の内装を取り込んだ。これが地中の洞窟で発見された古代美術「グロテスク装飾」である。
精神運動であるロマン主義時代には文学として使われていた。最近はグロテスクを形容詞として奇妙、不気味、あくどい意味として使われるようになる。日本ではグロと呼ばれている。