ウサギ跳び
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ウサギ跳び(ウサギとび)とは、根拠のない筋力トレーニング法である。
概要[編集]
背中で両手を組み、しゃがんで膝を鋭角にし、かかとを上げて腰を落としたまま前方へピョンピョンと跳ぶ。その様がウサギが跳ぶ様子に近いためにウサギ跳びと呼ばれるが、ウサギの飛び方とは体重の乗せ方が異なる。
1970年代頃まで、足腰を鍛える効果があると日本の体育指導者が好んでこのトレーニングを教え子たちに行わせていたが、足腰を鍛えるような効果はないのに対し、以下のような体を壊すリスクを大幅に増大させる。
- 膝下の腓骨の疲労骨折
- 膝の軟骨の損傷
- 半月板損傷
- (成長期の場合)オスグッド・シュラッター病や靭帯の緩み
ウサギ跳びが否定されだしたのは1972年に開催されたミュンヘン五輪で、この時期から世界で通用するスポーツ選手は筋肉量を要求されるようになったこと、同時期にウサギ跳びによる故障の報告が相次いだことが重なった。更に1978年に静岡市のとある中学校で夏休み中に活動していた野球部員がコーチの指示でウサギ跳び2kmを指示されて行った際に15人が腓骨を骨折する事故が起きたのもウサギ跳びの否定に大きくつながった。
しかしウサギ跳びを懲罰の手段として利用し続けている例は今も存在しているとみられる。