アレクサンダー・アコスタ

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アレクサンダー・アコスタ(Alexander Acosta、1969年1月16日 - )は第27代アメリカ合衆国労働長官。政治家、弁護士、学者である。共和党員。トランプ政権で閣僚になった唯一のヒスパニックである。雑誌ヒスパニック・ビジネス・マガジンで最も影響力のある50人のヒスパニックの一人として挙げらている[1]。2019年7月19日付で労働長官を辞任することが、アメリカ合衆国トランプ大統領から2019年7月12日に発表された。

経歴[編集]

修業時代[編集]

キューバ移民の子として、1969年1月16日にフロリダ州マイアミで生まれた。私立のガリバースクールに学ぶ。 1990年にハーバード大学で経済学の学士を得る。1994年にハーバード大学ロースクールをマグナ・クム・ラウデ(上位10%)の成績で卒業し、法務博士の称号を得た。大学に学んだ第一世代である。 卒業後は合衆国巡回区第三控訴裁判所判事であったサミュエル・アリート(その後、連邦最高裁判事)の事務弁護士として1994年から1995年まで働いた。 1998年から2000年の間、保守的な「倫理・公共政策センター」のフェローとして勤務していた[2]

労働法の専門家に[編集]

その後、ワシントンDCにあるロー・ファームのカークランド・アンド・エリスで働き、労働と雇用事件を専門とした。 ワシントンではジョージ・メイソン大学ロースクールで雇用法、障害差別禁止法、市民権法を教えた。 2013年12月31日、フロリダにある国内最大のヒスパニックコミュニティ銀行(地方銀行)であるUS センチュリー・バンクの頭取となる。 銀行ではコンプライアンスを確立するため、法務修士取得を広めるよう尽力した。

政治家に[編集]

ブッシュ政権でジョージ・ブッシュ大統領の任命リストに加わった。2001年12月から2002年12月までアメリカ合衆国司法省市民権局の第一司法副次官補となる、労働関係委員会のメンバーとして125の意見書を執筆した。2003年8月22日、アメリカ合衆国司法省市民権局の司法次官補となる。そこで人身売買に対する連邦検察官になった事で知られる。2004年、アコスタはオハイオ州判事に書簡を提出し、共和党議員は投票者資格に異議を申し立てる権利があると指摘し、有権者ID法を擁護した。

2005年フロリダ州南部地区連邦検事となった。その間、ロビイストのジャック・エイブラモフ、テロリストと疑われるコロンビアの犯罪組織カリ・カルテルの創始者ジョッシュ・パディーラ、リベリアの前の指導者の息子でチャールズ・マッカーサー・エマニュエルを逮捕した。

2009年7月1日、フロリダ国際大学法科大学院(FIU College of Law)の第二代学部長となった。アコスタの在任中、USニューズ&ワールド・レポートのランキングで100位に上昇した。

2014年、フロリダ大学レビン法科大学院の学部長候補の指名を受けたとき、大学側はアコスタが投票時に有権者に本人確認(ID)を求める「有権者ID法」制定に露骨な根回しをしたとの理由でアコスタの指名を拒否した[3]

労働長官[編集]

2017年2月16日、ドナルド・トランプ米国大統領はアレクサンダー・アコスタを労働長官に指名した。 2017年4月27日、米国上院は賛成60、反対38でアコスタの就任を承認した[4][5]。 2017年4月28日に宣誓し、着任した[6]

就任後の2018年6月6日、アコスタ労働長官はビザプログラムの不正使用と虐待に「積極的に立ち向かう」計画を発表した[7]。トランプ大統領の移民政策を反映したものとみられる。

2018年12月19日、アコスタ労働長官はスイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)にドナルド・トランプ大統領に随行すると報道された[8]

富豪のジェフリー・エプスタイン被告は児童買春事件によって、最大で禁錮45年の罪になる可能性があったが、アコスタがフロリダ州の検事であったとき、2008年に司法取引を行って禁錮1年1月の罪で決着したことについて、アコスタはマスコミから批判され、辞任要求が出ていた。そのためトランプ大統領は2019年7月12日の声明で、7月19日にアコスタが労働長官を辞任すると公表した[9][10]

関連項目[編集]

脚注・参考文献[編集]