まほねーず☆とらいあんぐる

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

まほねーず☆とらいあんぐる』(Magical Sisters☆Triangle)は、佐々宮ちるだによる日本ライトノベル作品。イラストは白猫参謀

概要[編集]

2012年1月20日に一迅社文庫より刊行されたライトノベル作品。ゲームのノベライズなどをしていた佐々宮ちるだによる初のオリジナル作品。

ストーリー[編集]

真下遥は、本物の姉はいないが、年上の女性に憧れていて姉のことが大好きな男子高校生。母親が死んでから一人で暮らしていたが、年上の魔法少女のまのんまりあまひるの三人が家にやってきて、遥の姉として一緒に暮らすことになった。

登場人物[編集]

主人公[編集]

真下 遥(ました はるか)
本作の主人公。三月二十一日生まれの17歳。遥という女の子見たいな名前と容姿の男の子。県立飛岡高校に通っている。
小さいころに一緒に流れ星をみたおねえちゃんとの出会いがきっかけで年上の女の人に憧れを抱くようになる。おねえちゃんには母親がパートに出ている間にいつも遊んでくれており、楽しい思い出がある。しかし、そのときのおねえちゃんの顔は覚えていない。こうした思い出によって自他と共に認めるシスコンならぬ姉コンになっている。そのため、本物の姉を欲しがっていた。
二年前に母親が死んでから四畳一間の部屋で一人で暮らしていた。家族経営の小さな町のパン屋さんでバイトをしていたが、経営が苦しくなって辞めることになってしまう。その帰り道に倒れているまろんという少女を見つけて、食べ物を求められたので家に連れ帰る。そして、まろんが姉として一緒の家に暮らすことになる。その後も遥自身も気づいていない、中で眠っている強大な「力」を目当てに魔法少女が家にやってくる。そして、まりあやもまひるも遥の姉として一緒に暮らすことになった。そして、今までの部屋から引っ越すことになって、魔法で部屋ごと大きな家に引っ越した。

魔法少女[編集]

まほねーず[編集]

まのん
18歳。魔法少女の一人。
パン屋のバイトをクビになった遥の帰り道に行き倒れていた女性。食べ物を求めたところ、遥の家に行ってラーメンをご馳走になった。そして、行き倒れていたところを助けてもらってお礼として、遥の願いの『姉』が欲しいというのを叶えることにする。そして、姉として一緒に暮らすようになった。遥のことは「おとうと」と呼んで、遥からは「姉さん」と呼ばれるようになる。なお、行き倒れていたのは計画的な犯行だった。
クールで偉そうな感じだが、子供っぽくて抜けているところもある。ヨーロッパに古代から存在する魔法王国トランヴェルシアの貴族階級のお嬢様で次期女王候補のひとりらしい。
まひるがやってきた後に県立飛岡高校に遥の異母姉という設定でクラスメイトとして転入している。転入初日に進行が遅れた授業を自身がびしっと言うことで収めて、クラスから拍手を受けている。そして、美穂からライバル兼親友扱いされるようになってしまう。
チョコを食べると青い瞳になって猫耳と尻尾が生えてしまう。治療法はなう、しばらくたって元に戻るのを待つしかない。遥がカレー作りでそのことを知らずにチョコを隠し味にいれたことで猫化。あみあがちょっかいを出してきた後に元に戻るまで、中間テストなどで周囲がフォローすることになった。
どんな相手でも本気を出す。小学生男子と野球勝負をしたときも本気で相手をしてホームランを連発した。それでも、相手に発破をかけたことで男子も負けないようにうまくなるという気持ちになっている。
シュバルツ・シュヴァート
まのんの魔法具(マジックアイテム)。宝剣。
まりあ
自称19歳。魔法少女の一人。色香のある豊満な女性で20歳を超えているように思われる。遥のことは「ハルちゃん」、まのんのことは「のんちゃん」、まひるのことを「まるちゃん」と呼んでいる。よく遥のことをハグしている。
遥の家に押しかけて遥のお姉ちゃんになることを宣言。そして、まろんと姉の座をかけて勝負をすることになる。しかし、部屋が滅茶苦茶になってしまってまのんと一緒に遥に怒られてしまう。そして、まのんにこのまま勝負を続けてどちらかがいなくなるのは遥が負の感情を抱いてしまうために望ましくないと休戦協定を提案。まのんもまりあを信用したわけではないが、遥の力が成長するまではお互いに姉として平等に接することを条件に提案にのった。そして、優柔不断な自分が悪かったと思って二人に誤ろうと探しに来た遥に、まのんと仲直りして二人で遥の姉になることにしたと告げた。
まひるがやってきた後に県立飛岡高校に遥の異母姉という設定でクラスメイトとして転入している。一日学生として過ごした後は、まひるの姉で遥の親戚という設定で、飛岡高校の臨時教員となる。そして、桐山の代わりに遥たちのクラス担任となった。
本当の両親と離れ離れになって、雲林院の家で暮らしていた。孤独に苦しんでいたときに遥の母親に出会って笑顔の大切さを教えてくれて、雲林院に引き合わせてもらった。
リリカルステッキ
まりあの魔法具。ステッキ。
まひる
遥より一日早く生まれた三月二十日生まれの17歳。魔法少女の一人。眼鏡をかけている。オドオドしており、「ごめんなさい」が口癖。八人の姉がいる末っ子。遥には「まる姉」と呼ばれている。
遥の家の天井から現れる。落ちたときのショックで遥の家にやってきた理由だけ記憶から抜け落ちてしまう。姉を怖がっているため、目的を聞きに戻るとお仕置きされてしまうと理由を思い出すまでここに置いてくれるように頼み、三人目の姉として一緒に暮らすことになる。
200キロの魔法具を持つなど怪力。家庭的で家事全般をこなす。
遥の家にやってきてから県立飛岡高校に遥の異母姉という設定でクラスメイトとして転入している。
BLが好きでコミマではこっそりと同人誌を買おうとしたところを遥に見られてしまっている。幻滅されると思って逃げだすも、遥にそんなことはないと言ってもらえて元気を取り戻している。
自分の指さきを少し切ってしまって血が出ているところを見て記憶を取り戻す。京都に二泊三日の修学旅行に出かけ時にまひるの姉で八女のつばめが訪ねてくる。遥にあるとういう邪つ魂(まがつたま)を封印するために『封魂の儀(ふうこんのぎ)』をやらなければいけないと悩む。一族は代々魔法少女の家系で、『封魂の儀』をしなければ一族に災厄が襲いかかると言われていて悩む。遥を魔法の力で封印して冥府に送ろうとするも、かけつけたまほねーずに家族に言われて思いとどまる。そして、つばめに一族に災厄が襲いかかるという話が作り話だということを教えられて脱力。『封魂の儀』の試験は合格したが、今まで通りに遥たちと暮らすことにした。
魔法印
まひるの魔法具。魔法術式を刻んだ巨大ハンマー型印鑑。

黒の三姉妹[編集]

玄羽 ゆま(くろは ゆま)
飛岡高校三年C組の女子。「魔道研究会」部長で唯一の部員。九里山に連れられた遥たちが訪ねて、魔法について少し話す。そして、遥、まろん、まひる、九里山が入部してまろんが顧問となったことで、「魔道研究会」は部員が五人となっている。
無口で他人とのコミュニケーションが苦手なミステリアスな少女。メンバーは一人ながらもサークルとしてこっそりとコミマに参加して、漫画を売っている。部員には恥ずかしいからと黙っていたが、コミマにきていた遥に見られている。褒められて顔を赤くするも、みんなには内緒にしてくれるように頼む。
飛翔祭の後に遥に漫画のネームを見てもらって感想を聞くようになる。そして面白いと褒めてもらい、今度の日曜日に部活動で読む資料を買うのに付き合ってほしいとお願いして了承される。そして、一緒に東京の神保町にある古書店街に行くことになった。そして、まほねーずのみんながこっそりと尾行している中で秋葉原なども一緒に周る。そして、門限の6時を過ぎてしまい、一足先に事情を説明しようと先を歩いた遥を姉たちが尋問したため慌てて止める。そこに尾行していたまほねーずも姿を現してえま、りまと魔法で喧嘩してしまう。戦いはお預けとなるが、遥たちはゆまたちが黒の三姉妹だということを知るのだった。
玄羽 えま(くろは えま)
三つ子でゆまの姉。『黒の三姉妹(スール・ド・ノワァル)』を名乗る三姉妹の魔法少女の一人。コミマで時間停止の魔法を使って、まほねーずから遥を頂くと宣言する。そして、まほねーずを苦戦させる。そして、今回は挨拶代わりと一旦引き上げている。
ゆまのいる県立飛岡高校に転入。まほねーずの前で遥に口づけするなどして挑発して、遥は黒の三姉妹の弟の方がふさわしいという。高校生離れしたセクシーで華やかなよう円網力で男子生徒たちを虜にしていく。そして、転入した三年C組は彼女のクラスのようになった。飛翔祭では、TGGPの勝負を自分たちの三年C組とまほねーずたちの二年B組で勝負することになる。僅差で勝利したが、圧倒的な勝利ではなかったと自ら勝負を無効とした。
無限鞭ゴルゴニアス
えまの魔法具。
玄羽 りま(くろは りま)
三つ子でゆまの姉でりまの妹。『黒の三姉妹(スール・ド・ノワァル)』を名乗る三姉妹の魔法少女の一人。コミマで時間停止の魔法を使って、まほねーずから遥を頂くと宣言する。そして、まほねーずを苦戦させる。そして、今回は挨拶代わりと一旦引き上げている。
ゆまのいる県立飛岡高校に転入。ポニーテールで体育会系の男前な少女。関西弁を話す。転入初日から体育会系の部活に勝負を挑んで全て勝利。飛岡高校最強であると実証する。飛翔祭では、TGGPの勝負を自分たちの三年C組とまほねーずたちの二年B組で勝負することになる。僅差で勝利したが、圧倒的な勝利ではなかったと勝負を無効とした。
剛力環フォルスリング
りまの魔法具。

まひるの姉妹[編集]

上から順にひかり、のぞみ、こだま、こまち、さくら、みずほ、つばさ、つばめ、まひるという九人姉妹。

つばめ
まひるの5つ年上の姉。八女。京都の大学の大学院で宇宙物理学を学んでいる。
京都に修学旅行に来たまひるを訪ねる。まひるの『封魂の儀』を見届けた。
ひかり
まひると20以上年の離れている姉。九人姉妹の長女。「ひー姉ちゃん」と呼ばれている。

その他の魔法使い[編集]

羽村 あみあ(はむら あみあ)
13歳。遥の幼馴染の女子。遥のことは「バカハル」と呼んでいる。遥のことが好きだが、遥についついいじめるような愛情表現をしてしまうため、遥からは嫌われてはいないが苦手意識をもたれている。
遥と一緒に暮らし始めた三人の姉を敵視している。元々は普通の人間だったが、ブコビッチと出会って魔法少女となった。そして、まのんたちに決闘を申し込む。しかし、まひる、まりあ、まのんを三連敗するのだった。最後に何者かに魔法を暴走させられてまろんによって無事ですんだ。そして、遥に「何であたしじゃダメなの……?」と聞いたところ、「あみは僕より年下で……『おねえちゃん』じゃないから……」と言われる。そして、あみあはそんなバカバカしい理由で諦められないと、絶対に三人から遥を取り返すと宣言するのだった。
家は「cremeux(クレミュー)」という喫茶店をやっている。
ミラクルマイク
あみあの魔法具。
真下 まひろ(ました まひろ)
遥の母親。現在は亡くなっている。
事故で遥とまのんが過去に飛んでしまった時に二人を家に泊めている。

使い魔[編集]

ノイ
まのんの執事。正式名称「フリートヘルム・フォン・アインシュテュルスェンデ・ノイバウテン十三世」で、まのんと家族以外の人物にはそう呼ばれたがっているが、みんな「ノイ」と呼んでいる。人間の言葉を話せるコウモリで、人間の姿になることもできる。まのんのことは「まのんお嬢様」と呼んでいる。
まろんにトランヴェルシアに戻ってくるように言うも、遥の姉になったからと断られる。そのため、そのまままろんの傍で仕えることにする。飛翔祭では、まほねーずのクラスの出し物のメイド喫茶の指導を行う。
デレデレ
まりあの使い魔。オスで青い。スライムにネコ耳と尻尾を足したような姿。
ゲレゲレ
まりあの使い魔。メスで赤い。スライムにネコ耳と尻尾を足したような姿。
安兵衛(やすべえ)
まひるの使い魔。モノノケタヌキ。一人称は「ボク」。
ブコビッチ
あみあの使い魔。ハラグロパンダ。一人称は「ワイ」。あみあからは「ぶーちゃん」と呼ばれている。使い魔からは嫌われている。

県立飛岡高校[編集]

九里山 太一郎(くりやま たいちろう)
遥のクラスメイトで友人の男子。遥には「ヤマちゃん」と呼ばれている。マッシュルームカットと似合っていないと言われているおしゃれ眼鏡が特徴的。女子からは嫌われているが、動じないメンタリティーを持つ。まりあからはいつも名前を間違えられている。
遥とはオタク趣味を共有している。遥がまほねーずと仲良くしているのを見て嫉妬することも多い。
飛翔祭ではクラスの出し物としてメイド喫茶「ビーチサイド」をやることを提案。散々な反応だったが、プレゼンテーションを開いて開催にこぎつけた。
藍住 美穂(あいずみ みほ)
遥のクラスの委員長の女子。通称「アズミホ」。バスケ部のセンタープレイヤーで運動神経抜群。勉強は苦手。明るい性格で男女から人気でクラスをまとめている。
授業中に先生に対しても注意して場を収めたまのんにライバル宣言する。まのんにはいまいち相手にされていない。バスケ勝負をして惨敗しても、まのんを「まのっち」と呼んで生涯最大最強のライバルと認定するなど前向きな性格。
伽南 ゆりあ(かなん ゆりあ)
この春に赴任してきた保健室の養護教諭の女性。ショタコン。とある放課後に遥を保健室に呼び出す。そこで、半ズボンをはかせようとしたりしようとした。あとから現れたまのん、まりあ、まひるたちに自分が元魔法少女だということを話す。今では指先に炎を出すのが精いっぱい。遥の母親のましろとは古くからの知り合いで、遥が小さいころに会っている。そして、まのんたちに遥を悲しませることはしない様にお願いしている。
まりあとは元々知り合いであり、「ゆり姉様」と呼ばれている。
桐山(きりやま)
遥のクラスの元担任の男性教諭。休職することになって、代わりにまりあが担任の教師となっている。

その他[編集]

羽村 優(はむら ゆう)
あみあの母親。夫と「cremeux(クレミュー)」という喫茶店をやっている。中学生の娘がいるとは思えない程若々しい。まひるにお店のレシピを教えてあげたりする。
遥の母親とは友人であり、天涯孤独になった遥を親身になって世話をしてしていた。
羽村 俊夫(はむら としお)
あみあの父親。妻と「cremeux(クレミュー)」という喫茶店をやっている。
妻と一緒に天涯孤独になった遥を親身になって世話をしてしていた。
雲林院 玄蔵(うりんいん げんぞう)
まりあの父親。まりあは「お父ちゃん(おとうちゃん)」と呼んでいる。寡黙。仲間たちとテキ屋をやっている。
雲林院 八千代(うりんいん やちよ)
まりあの母親。まりあは「お母ちゃん(おかあちゃん)」と呼んでいる。まりあに似た口調と笑い方をする。若いころはバリバリのレディースだったらしい。
仁(じん)
玄蔵の部下。
サトシ
玄蔵の部下の新入り。

用語一覧[編集]

魔法
心(想い)が生み出す力。
魔法具(マジックアイテム)
魔法少女が己の能力を発動させるための道具。
県立飛岡高校(けんりつとびおかこうこう)
遥たちの通っている高校。
飛翔祭(ひしょうさい)
県立飛岡高校の文化祭。毎年十月最初の週末に開催される。トビオカ・グルメ・グランプリ(Tobioka Gourmet Grand Prix、通称「TGGP」)という模擬店の中で売り上げ一位を競うイベントがある。二日間の総売り上げが一位だったクラスには、副賞として毎年近所にあるファミレスや焼肉店のお食事券が出て、他のクラスより豪華な打ち上げができる。

単行本[編集]

タイトル 初版発行日 ISBN その他 サブタイトル
まほねーず☆とらいあんぐる 2012年2月1日(2012年1月20日発売) ISBN 978-4-7580-4284-0
  • 第一話「おねえちゃんを拾ったよ! まほねーず」
  • 第二話「またまたおねえちゃんだよ! まほねーず」
  • 第三話「三人そろって! まほねーず」
  • 第四話「学校に行こうよ! まほねーず」
  • 第五話「妹の逆襲だよ! まほねーず」
  • あとがき
まほねーず☆とらいあんぐる2 2012年8月1日(2012年7月20日発売) ISBN 978-4-7580-4336-6
  • 第六話「部活動だよ! まほねーず」
  • 第七話「ねこねこおねえちゃんだよ! まほねーず」
  • 第八話「日曜日だよ! まほねーず」
  • 第九話「コミマに行こう! まほねーず」
  • 第十話「夏だ! 海だ! まほねーず」
  • あとがき
まほねーず☆とらいあんぐる3 2012年12月1日(2012年11月20日発売) ISBN 978-4-7580-4379-3
  • 第十一話「文化祭だよ! まほねーず」
  • 第十二話「ドキドキデートだよ! まほねーず」
  • 第十三話「そうだ、京都に行こう! まほねーず」
  • 第十四話「聖夜の奇蹟だよ! まほねーず」【前編】
  • 第十五話「聖夜の奇蹟だよ! まほねーず」【後編】
  • あとがき

外部リンク[編集]