かくて聖獣は乙女と謳う
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『かくて聖獣は乙女と謳う』(かくてユニコーンはおとめとうたう)は、陸理明による日本のライトノベル作品。イラストはクロサワテツ。
概要[編集]
2013年12月より『小説家になろう』で『聖贄女のユニコーン』のタイトルで連載開始。第1回『オーバーラップ文庫WEB小説大賞』銀賞を受賞した。現在のタイトルに改題して2014年11月25日にオーバーラップ文庫より刊行されている。
ストーリー[編集]
セスシス・ハーレイシーは、ユニコーンと意思疎通をとれる男。基本的に処女しか背中に乗せないユニコーンのことについて指導するために男子禁制の西方鎮守聖士女騎士団で教導騎士として赴任することになる。そして、雷霧に立ち向かえるように彼女たちを指導していくことになる。
登場キャラクター[編集]
西方鎮守聖士女騎士団[編集]
- セスシス・ハーレイシー
- 本作の主人公。愛称「セシィ」。かつて、姫を救ってユニコーンの王と交渉して西方鎮守聖士女騎士団を設立するなどしたと伝説として語られている。男であるにもかかわらず、ユニコーンと信頼関係がある。ユニコーンと意思疎通をとれる。
- 幻獣郷で十年ほどユニコーンと一緒に過ごしていたが、オオタネア・ザンによって西方鎮守聖士女騎士団の教導騎士に任命される。そして、男子禁制である西方鎮守聖士女騎士団に赴任して、ユニコーンについての教えをしていくこととなる
十三期生[編集]
- タナ・ユーカー
- 貴族の四女として生まれて、小さなころからあこがれていた騎士の道に進む。剣の扱いがうまく、全てのカリキュラムでトップの成績を出してきた。西方鎮守聖士女騎士団に配属されると、乗馬経験がないことを不安になる。基本的に感覚で全てをこなしてきただけに悩んでしまうが、ユニコーンと会話しているセスシスの姿を見て一目惚れして悩みも吹っ飛び、それまで以上に訓練にも熱が入るようになった。セスシスのことは「セシィ」と呼ぶ。
- セスシスのことでナオミと血を流す喧嘩をするも、喧嘩の後は和解している。
- ナオミ・シャイズアル
- セスシスのルームメイトでライバル。
- 望まずして法律で西方鎮守聖士女騎士団に入団させられる。家族のためにも死ぬわけにはいかないと思っており、自分の生命を第一に考えていた。セスシスに対しても反発していたが、セスシスがユニコーンに乗って力を引き出すことで、ナオミの弓矢を至近距離から出も交わしたことで生きる希望が生まれる。
- セスシスのことでナオミと血を流す喧嘩をするも、喧嘩の後は和解している。
- ノンナ・アルバイ
- ユギンの話を聞いたセスシスが、騎士団の十三期の隊長にした。美少女で巨乳。耳がよく、遠くの音までよく聞こえる。セスシスの声が好み。オーに乗り手として選ばれる。
- あまり女慣れしていないセスシスのことをよく補佐している。
- マイアン・バレイ
- 金髪の褐色肌。純粋な戦闘能力では十三期の中でも上位。巨乳。シチャーに乗り手として選ばれる。
- クゥデリア・サーマウ
- 愛称「クゥ」。
- ミィナ・ユーカー
- 同期の誰よりも馬を早く走らせることができる。べーに乗ることになる。
その他[編集]
- オオタネア・ザン
- バイロンを守護する八人の将軍の中で唯一の女性で西方鎮守聖士女騎士団を率いる司令官。王家の遠戚でもあるザン公爵家の若き当主。腰まである髪と青い瞳がある長身の女性。扱いづらいが快活で軍にも支持者が多い。
- セスシスを「セシィ」と呼ぶ。幻獣郷にいるセスシスの元までやってきて、西方鎮守聖士女騎士団の教導騎士に任命させられる。
- アラナ
- 十一期生。十一期生の生き残りの一人。温厚で後輩想い。ユニコーンはカーに乗っている。
- 十三期生と一緒に向かった戦いで負傷する。
- ユギン・エーハイナイ
- 文官騎士。真面目そうに見えるが、くだけたところもあって慕われている。セスシスに聞かれてノンナを騎士団の隊長に推薦する。
- タツガン
- 西方鎮守聖士女騎士団の敷地に入らないように見張りをしている男性。童貞。
- 命令に忠実でセスシスに好感を持たれている。
- アンズ・ウルト
- 十一期生。
- レナス
- 十一期生。エフに乗っていたが、死亡している。
- メグ
- 十一期生。任務で死亡している。
- ナディ
- 十一期生。任務で死亡している。
ユニコーン[編集]
- ロジャナオルトゥシレリア
- <幻獣王>。何度かオオタネアと交渉を行っている。
- アー
- ユニコーンの中でも見た目が美しい個体。ロジャナオルトゥシレリアの個性を最も濃く受け継いでいる。
- エフ
- 自称「頭の悪いユニコーン」で真面目。かつて乗り手となった少女を心から愛しており、かつて自分に乗ったが亡くなったレナスのことを思い浮かべている。ナユキの泣いている姿を見て、自分の新たな乗り手としてナユキを指名する。
- ウー
- 魔導能力に長けたユニコーン。
- べー
- ミィナを乗り手として選ぶ。肢が長い。美少年愛もある。
- オー
- 巨乳好き。ノンナを乗り手に選ぶ。
- シチャー
- キラキラした妄想が好き。マイアンを乗り手に選ぶ。
- イェル
- タナを乗り手に選ぶ。ユニコーンの中では生真面目。
- カー
- アラナを乗り手にしている。
巨人[編集]
- 手長(てなが)
- 主に雷霧の中で現れる巨人。約四メートルほどの身長と同じくらいの手に持つ大剣を振り回す。
- 脚長(あしなが)
- 胴体の三倍近い長さの両脚を持つ。長弓を使って高いところから獲物を狙い、狙いは正確に仕留めてくる。
用語一覧[編集]
- 雷霧(らいむ)
- 黒い暗雲。12年前に大陸の最西端に発生して世界を飲みこんでいった。人類以外も飲みこんでいっていくつもの国家と数百万人もの生命を飲みこんでいる。雷霧は膨張し続けており、自然には消滅しない。
- 中に入ることはたやすいが、落雷があって中を進むことは困難。また、手長と脚長という二種類の巨人が中に入るものを襲いかかってくる。
- 雷霧の中心には核のようなものが存在しており、一つ一つ核が設置されて雷霧の範囲が広がっていく。核を壊せば膨張を止められると言われているが、誰も成功できずにいる。
- 西方鎮守聖士女騎士団(せいほうちんじゅせいしじょきしだん)
- バイロンの西にある「騎士の森」にある男子禁制の騎士団。雷霧に対応しているが、ほとんどが戦死して「自殺部隊」という陰口も言われる。百三十五名の騎士が在籍して、現在は七名しか正式な騎士がいない。百五名の騎士が雷霧で死んで、十三名が負傷で退団している。
- 基本的に処女の女性しかいないが、雑務と警護のために童貞の男も敷地の外に待機させられている。
- 幻獣郷(げんじゅうきょう)
- 大陸の中原にあるバイロンという王国の奥地にある森林地帯。人外の生物が数多く生息しており、魔境と呼ばれて人間は近寄らない。ユニコーンと共に過ごしているセスシスは、十年以上幻獣郷で過ごした。
- 青銀の第二王国(バイロン)
- セスシスたちのいる国。
- 一角聖獣(ユニコーン)
- 額に一角がある見た目は美しい生物。念話を使って人間と意思疎通を行うが、はっきりとした意思疎通を行えるのは限られており、魔術師以外などでは信頼関係を築いた者としか話せない。処女しか背中に乗せない。雷霧を進むにはユニコーンと契約した者でないと困難。契約して信頼関係を高めることで、背中に乗った契約者は雷霧の中を見通したり、結界を張ったりすることができる。
- 実態についてはほとんど知られていないが、基本的に女好きでスケベなものが多い。性質上、処女以外の人間は嫌う。童貞であれば、男でも至近距離までは接近できる。男の大衆は嫌うため、セスシスはお風呂に頻繁に入っている。
- 白珠の帝国
- 大陸でもっとも優れた魔導技術を持っていた国。真っ先に雷霧に飲みこまれてしまい、人類は強力な魔導士の力を得られなくなってしまった。
- 聖騎士徴用の適用に関する法令
- 十年前に布告されたユニコーンの騎士を集めるための法律。死罪もある罰を適用することで強制的に徴用する。
単行本[編集]
タイトル | 初版発行日 | ISBN | その他 | サブタイトル | ||
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かくて聖獣は乙女と謳う 1 | 2014年11月25日(2014年11月25日発売) | ISBN 978-4-86554-018-5 |
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