NGワード

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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NGワードとは、メディアの自主規制に用いられる単語のことである。

事例[編集]

テレビ[編集]

アナログ放送時代の規制は比較的ゆるく、よっぽどのことがない限りは視聴者の苦情もないもののとテレビ放送当時は考えられていた。テレビ受信機の所持率もはるかに少なかった日本では、当初その心配はなかった。しかし、『ウルトラセブン』第12話「遊星より愛をこめて」放映の際のトラブル[1]が原因となり、放送局は該当作を欠番にした。どうやら日本に関する限り、この年が(放送内容による謝罪ではないとはいえ)NGワードが引き金になって放送局が謝罪した元年のようで、以後視聴者の批判を受けて放送局がお詫びして修正を求められることが毎年のように起こっている。詳しくは放送事故を参照のこと。

ラジオ[編集]

アナウンサーが事前に原稿をチェックしているので事故は少ないが、電話出演したリスナーがNGワードを話してしまうトラブルが発生する。この場合、電話はすぐ切られ、パーソナリティから不適切な発言があった旨の謝罪が行われる。

漫画[編集]

燃える!お兄さん』の「サイボーグ用務員さんの巻」は作中にNGワードがあったと考えられ、該当回を回収にしている[2]。この事件で全作のテレビアニメ化が不可能になってしまった。

ネット[編集]

インターネットにおいてはコメント欄を全文解放させるのではなく、あらかじめNGワードを設定しておいてコメント欄が荒れるのを避ける傾向がみられる。ただし、これは登録しておいた単語の質においては、NGワードの含まれていないコメントも容赦なくカットの対象になる。たとえば英文文字列を設定した場合(不適切なサイトのURL投稿を防ぐためなど)、アルファベットの人名が一切コメント欄に引用できないという事態が発生することがある。

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ニコニコ生放送では「運営NGワード」が設定されており、卑猥な用語や攻撃的な用語がコメントできないようになっている。しかし、「〜だしね」や、「輝く」という意味の「shine」、「サイコロステーキ」なども機械的にNGとなってしまうほか、「巨乳」の代わりに「きょぬ」などをコメントする回避策も存在するなど、問題点は多い。

ウィキペディア日本語版(以下「jawp」)ほか各言語版ウィキペディアも、編集フィルターやTitleblacklistなどの機能を用いてNGワードを設定しているが、Unicodeの存在する特殊マークが理由もなく登録されているなど、その基準は客観的とは言えない。jawpは2010年前後に「◆」をNGにしていたことがある。このマークがNGになった経緯は不明だが、このマークを用いたBBSのログの転載を防ぐ目的があったと考えられる。しかし、これは悪質な統制である[3]

プログラミング[編集]

MD5で管理されていることが多い。Rock54はちょっと仕組みが変わって, 登録しても3ヶ月間そのNGワードが使われなかったものは消滅していってます, 登録しても半分ぐらいは海蘊になってる感じですあるいは、本文内容+メール欄内容+名前欄内容+タイトル内容(スレ立て時以上のように結合して判定していますなどと解釈されることもある[4]

職場[編集]

ハラスメントに即つながりかねない単語を地雷と称することがあり、すでにバブル経済期から雑誌などで頻繁にみられるが、これもNGワードの俗称の一つである。

男女交際[編集]

とくにNGワードに男性よりも女性のほうが敏感であることが多い。男女雇用機会均等法が成立してから女性の地位は上がる一方であり、男性はかつての昭和の時代とは異なった対応をとらざるをえない時代に入った[5]。LGBTのカップルの場合はデータの統計サンプルがあまりにも少なく不明だが、ネコ役とタチ役でその種のNGワードがあると推察される。

影響[編集]

NGワードでも何でもないものまでカットする動きがみられ、これを俗に「言葉狩り」と呼んで保守系の評論家がよくこれを批判する。一番有名なものに「スチュワーデス」があるが、現在はこれが性差別と解釈され「フライト・アテンダント」と呼ばなければならない。現在は「Mrs.」も差別用語でありすべてMs.で代用されている。

なお、「やらせがあったのか、八百長があったのか」という問いかけに対して、該当人物が「NG」と回答することがある。

脚注[編集]

  1. 1970年10月に発行された、小学館の『小学二年生』11月号の付録にあった「かいじゅうけっせんカード」に、スペル星人の説明として「ひばく星人」と書かれていたことが問題となった。
  2. 用務員への職業差別に受け取られかねない内容であったほか、サイボーグ用務員という表現がそもそもNGであったとも考えられるため、コマの修正で掲載できる可能性がゼロになってしまった。
  3. 著作権の失効した文章や存続している文章が一字一句完全に残さずjawpへ引用されている文学者は複数人存在するが、著作権を一切主張しない匿名の利用者の投稿は不完全にしか投稿ができなくなる。したがって、NGワード指定を行った人物が著作権を一切主張しない匿名の利用者の投稿を行っているのだろう、という嫌疑がかかってしまう。BBS側で「著作権存続・無断転載禁止」をいくら掲げていても、掲示板のログを編集してまとめた「まとめサイト」に対しては一切の法的措置を行っておらず逮捕者も存在しないことから、事実上この種の利用規約は完全に死文化している。
  4. MD5を用いた管理の実態
  5. 意外にNGワードが多い?デート後の「ありがとうLINE」グランプリ - ぐるなびWEBマガジン

外部リンク[編集]