INFRA

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

INFRA (インフラ)は、アメリカのLoiste Interactiveが開発・販売するWindows向けアクションアドベンチャーゲーム。

内容[編集]

水道、電力、道路、鉄道…都市を支える各種インフラに焦点を当てたゲーム。主人公が暮らすこの都市はここ最近相次ぐ停電に見舞われ、橋やダム、地下鉄などインフラ施設の異常が報告されている。
設備メンテナンス会社の社員である主人公は、ヘルメットに懐中電灯、そして異常箇所を撮影するためのデジカメを持ち、川の上流にあるダムへ向かう。数々の命の危険が待ち受けているなんて夢にも思わず。
薄暗い、或いは真っ暗な地下通路をとぼとぼ進む場面が結構多く、後述の高難易度要素も相まって気が滅入りやすい半面、地上を進む場面では大自然の中にそびえるダム、現代的なオフィス内、遠くまで望める高台など緻密に書き込まれたグラフィックを堪能できる(そのせいか、本作の動作はまぁまぁ重たい)。

遊び方[編集]

日本国外製アクションでしばしば採用されるFPS操作。すなわち、マウス操作で辺りを見回し、Wキーで全身、AやDで左右にカニ歩き、Bでバック、スペースでジャンプ、Shiftを押しながら移動するとダッシュ。
アイテム、資料、扉、スイッチ、ハンドル等、アクション対象のものに視線を合わせると青白っぽく強調表示され、Eキーで取得・調べる・開ける・押す等のアクションを実行。視線を合わせても強調表示されないものはただの背景であり、調べても何も起こらない。
道中は薄暗い、或いは本当に真っ暗なエリアがかなり多い。Fキーで懐中電灯を点灯し、なるべく見落としのないように探索すべし。マウスホイールを回すとデジカメを構える。後述の撮影対象をカメラに収めよう。ただしいずれもバッテリー残量に注意。特に真っ暗闇の中で懐中電灯のバッテリーが切れると割と致命的。懐中電灯用の電池、デジカメ用の電池は道中の至る所に落ちているものを回収する。

ゲームの流れ[編集]

故障して停止したままの発電機。停電で真っ暗の地下通路。崩落しつつあるトンネル。先へ進むための扉は安全機構の副作用で固く閉ざされ、或いは停電のためロックされたまま開かず、或いは吹き上がる炎や高温の水蒸気、高電圧の漏電に阻まれて触れることもできない。ようやく起動に成功したエレベーターが老朽化のため途中で故障して足止めされたり、或いは床が崩落して下層へ転落したり。
主人公はバイオハザードの洋館ギミック解除のごとく、傍に残されている運用マニュアルや作業員間の伝達メモなどをヒントに機械を操作し、或いは鍵を探し回り、或いは迂回路を探しつつ、手探りで道を切り開いて進んでいく。現場に残されている文書は運用マニュアルや伝達メモの他にも、仕事上の愚痴、会社の方針に対する疑問、昔の日付の新聞などなど。それらの文書からは、一連のインフラ異常の引き金となった「不正」の影が見え隠れしている…。
転落、溺水、火傷、感電…主人公の行く手には多くの危険が待ち受ける。ただし体力・残機の概念はなく、落命しても直近のオートセーブ、または手動セーブ地点からペナルティ一切なしでやり直し。「敵」は一切存在しない代わりに「制限時間内に脱出(またはギミック解除)できないと落命やり直し」の場面がところどころあり、したがってある程度のアクションゲームの腕を求められる。

やり込み要素[編集]

主人公の主な任務はインフラ施設の状態調査。道中には崩れかけた壁、落ちた足場、千切れた電線、故障した機器などなど。これらの異常個所をデジカメに収めながら進む。
主要任務ではないものの、上記の各種「不正」の証拠もまた撮影対象。主人公はさらに、その場で対応可能な軽い修理・問題対処も任されている。
こういった「異常個所」「不正の証拠」「軽い問題対処」は、一切無視してただ次への扉を開いて進んでもエンディングへ到達できる。できるが、それらサブ任務をどれだけこなしたかによって、エンディングが変化する。

不利な点[編集]

本作は日本語含む各種言語対応を謳っており、ゲーム中に流れる英語ボイスについては日本語字幕が表示されるものの、上記のヒント含む各種文書は全て英語のまま、日本語字幕は用意されていない。
新聞等の綺麗な活字であればまだしも、伝達メモ等はやや崩した筆記体で書かれており、慣れていないとかなり読みづらい。英語不得意な人はギミック解除に必要なヒントが理解できず、ボタンやスイッチを前に何をすれば良いのかさっぱり分からず頭を抱えることに。
ストーリーもよく分からず、3D酔いも相まって飽きて放り出してしまう人も少なくないのでは。総じて本作の難易度は結構高い。
「1周目」は頑張って翻訳しながら自力クリアして欲しいが、2周目は下の外部リンクの有志による攻略サイトに頼っていい。筆記体のメモ含む全文書の日本語訳が記載されている。

こんな人にお勧め[編集]

ある程度英語を読める人。少なくとも意味のわからない単語・文書を辞書や翻訳サイトなどで調べられる人。アルファベットを見ただけでアレルギーを起こす人には相当厳しいゲーム。
FPS操作が、少なくとも苦手ではない人。アクションがどうしようもなく苦手な人にはやや厳しい場面がいくつかある。
バッテリー残量を気にしながら暗闇の地下通路をとぼとぼ歩き、簡単ではないギミック解除に頭を悩ませる。正直なところこのゲームはこの繰り返し。このゲーム1本を集中して遊ぶのではなく、2、3本ほどゲームを並走したほうが良いかも知れない。
ある程度PCスペックを要する。その代わりある場面での絶景は必見。
施設の裏側、バックヤードが好きな人にはたまらないゲームであることは確か。崩壊しつつあるインフラ施設はポストアポカリプスものを連想させる。

外部リンク[編集]