BQ書

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

BQ書(びーきゅーしょ,英:Bill of Quantity)は数量明細書である。

見積方式[編集]

建設会社では積算は外注(アウトソーシング)を基本とする。建築物を建設する為、設計図書をもとにして必要な材料や数量を拾い出しまたは計算し、建築物の工事費を算定する。設計図などから、必要な工事を洗い出し、各工事に必要な項目・数量を計測する「数量積算」が主流である。材料ごとに内訳明細書を作成する。

積算コストは㎡当り200円から300円かかる。高層ビルなどで10社がそれぞれ価格競争すると、建物面積×200円(~300円)×10社となる。新宿三井ビルを例にとると、延床面積180,368.24㎡について、総計3億6千万円かかることになる。受注できなければ建築会社にとって無駄なコストとなる。海外では殆んど「指定された数量」すなわちBQ書が提示されるため、単価契約に近くなる。設計段階では部位別見積となる。実施設計から工種別見積が作られる。

BQの歴史[編集]

19世紀の英国では入札ごとにアーキテクトの設計図から同じ数量を拾う無駄に気付いていた。そこで入札業者が1人を雇用してBQを作成し、その数量に建築会社が単価を入れ、入札金額を算出するという流れになった。受注した業者が数量積算料金を支払う。ここからQS(積算士,Quantity Surveyor)が誕生した。現在では、建築主・施工者・設計者に対しても中立的な立場をとり、数量と金銭面での提案を行うようになっている。建築積算士の資格は王立サーベイヤー協会(英国RICS:Royal Institution of Chartered Surveyors)が認定するQS(Quantity Surveyor:建築積算士)が知られている。