5大栄養素
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5大栄養素とは、ヒトが健康に生活するために摂取する必要がある主な栄養素の総称であり、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルのことである。その中でも、ヒトがエネルギーとして使うことが可能なたんぱく質、脂質、炭水化物を総称して3大栄養素(エネルギー産生栄養素)と呼ぶ。
たんぱく質[編集]
たんぱく質は多数のL-α-アミノ酸がペプチド結合によって連なった物質およびその誘導体や複合体である。ヒトの栄養においては約4kcal/gのエネルギーを持つ。
脂質[編集]
脂質は水にほとんど溶けずクロロホルムやエーテルに溶ける物質の総称である。脂質のうち中性脂肪は、ヒトの栄養において約9kcal/gのエネルギーを持つ。コレステロールも脂質であるが、エネルギー源とはならない。
炭水化物[編集]
炭水化物は1分子中にアルデヒド基またはケトン基と2個以上のヒドロキシ基を持つ物質およびその誘導体や縮合体である。ヒトの栄養においては約4kcal/gのエネルギーを持つ。
ビタミン[編集]
ビタミンは微量で生物の代謝に関与する、体内でほとんど合成されない有機物の総称である。ビタミンDのように、体内で微量に合成されるが外部から摂らなければ不足するビタミンも存在する。ビタミンではないが摂取すると体内でビタミンになるビタミン前駆体というものもあり、たとえば体内でビタミンAとなるβ-カロテンは「プロビタミンA」などと呼ばれる場合がある。
ビタミンは脂溶性のものと水溶性のものに分けられ、一般に脂溶性のものの方が過剰摂取によるリスクが大きいとされる(水溶性のものは過剰に摂取しても尿として排出されるため)。以下にビタミンとその化学名とヒトの体内での主な役割を列挙する。
脂溶性[編集]
- ビタミンA(レチノール)
- 網膜の錐体細胞と桿体細胞で光を受容した際の信号を作り出す。欠乏症として夜盲症がある。他の効果として抗酸化作用がある。
- ビタミンD(カルシフェロール)
- 体内でカルシウムを移動させる。
- ビタミンE(α-トコフェロール)
- 抗酸化作用がある。欠乏症として溶血性貧血がある。
- ビタミンK(フィロキノン、メナキノン)
- 止血などの際の血液凝固に必須である。
水溶性[編集]
- ビタミンC(L-アスコルビン酸)
- 抗酸化作用がある。コラーゲンの合成に必須であり、欠乏症である壊血症は皮膚のコラーゲン不足によって起こる。
- ビタミンB1(チアミン)
- 糖質をエネルギーとして使うために必須である。
- ビタミンB2(リボフラビン)
- ビタミンB3(ナイアシン)
- 欠乏症はペラグラである
- ビタミンB5(パントテン酸)
- ビタミンB6(ピリドキシン)
- アミノ酸の代謝に関わる。
- ビタミンB7(ビオチン)
- ビタミンB9(葉酸)
- DNAの合成に関わる。
- ビタミンB12(シアノコバラミン)
- DNA合成と調整、脂肪酸の合成に関与している。
ミネラル[編集]
ミネラルは生物を構成する元素のうち、酸素、炭素、水素、窒素以外の元素の総称である。