風疹

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風疹(ふうしん、英:Rubella)は風疹ウイルスによっておこる急性の発疹感染症である。「三日はしか」「三日ばしか」ともいわれる。強い感染力がある。

原因と症状[編集]

風疹ウイルスの感染経路は、咽頭から排出される飛沫により感染し、ヒトからヒトへ感染が伝播する。脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療が必要になることもある。手洗い・うがい・マスクの着用によって感染防止はできない。感染すると約2~3週間後に発熱や発疹ができ、リンパ節の腫れなどの症状が現れる。症状は「発熱」「発疹」「リンパ節腫脹」が特徴であるが、

2018年には風疹の患者数が、2014年以降の5年間で初めて1,000人を超えた。

妊婦への影響[編集]

免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群の子どもが生まれる可能性が高まる。既に妊娠しているとワクチン接種を受けることが出来ない。妊娠前では未接種・未羅患の場合、ワクチン接種を受けることを検討すべきである。免疫のない女性が妊娠初期に風疹に罹患すると、風疹ウイルスが胎児に感染し、出生児に先天性風疹症候群 (CRS)とよばれる障がい(心疾患、難聴、白内障等)を起こす。

2019年1月に埼玉県の男児1名が先天性風疹症候群と診断された。5年ぶりの確認となった。母親にワクチン接種歴はあったが、免疫力が弱かったとみられる[1]

予防法[編集]

発症すると効果的な治療法はないので、風しんの予防接種が有効である。風疹ワクチン(風疹混合ワクチン)を接種することにより95%以上の人が風疹ウイルスに対する免疫を獲得することができると言われている。また、2回接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった人に免疫をつけることができる。厚生労働省は風疹対策として、2019年度の39~46歳に対し、免疫の有無を調べる抗体検査を呼び掛けている[2]

世代と予防接種[編集]

  • 1972(昭和47)年9月30日以前
    • 1回も接種していない可能性が高い年代。
  • 1972(昭和47)年10月1日~1990(平成2)年4月1日
    • 定期接種を1回しか接種していない年代。2回接種が望ましい。
  • 1990(平成2)年4月2日~2000(平成12)年4月1日
    • 接種率が低い世代
  • 2000(平成12)年4月2日以降
    • 定期接種として2回接種を受けている世代。

参考文献[編集]

  1. 先天性風疹症候群の患者、5年ぶり確認朝日新聞、2019年2月1日
  2. 風疹抗体検査促進Yomi Dr.、2019年1月29日