釜ヶ崎 (小説)

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釜ヶ崎は、武田麟太郎の短編小説であり、『中央公論』昭和8年3月に掲載された。満州国建国前後の大阪市西成区釜ヶ崎地区(あいりん地区)を描く。釜ケ崎とも表記する。

あらすじ[編集]

ルンペン性」が指摘される主人公・「小説家」は、少年時代を過ごした釜ヶ崎の地を再訪する。12年間住んだ旧居を訪ねると、「お神さん」とおぼしき女性が現れる。突然彼女に抱きつかれ、家に連れ込まれる小説家。しかし、彼女は「女とちがった」―――。

小説としての性格[編集]

自伝的内容を含みつつ、「私」ではなく「小説家」が主人公であり、登場人物は、会話にのぼる数名を除けば名字も明かされない。この「私小説的内容を客観的に描く」理念は、高見順故旧忘れ得べき』にも受け継がれている。

読みたいときは[編集]

青空文庫:本作を無料で読める(2019年12月現在)。トップ画面から検索できる。