越谷トラック運転手殺害事件

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静かにしろ

おまえに用はない

何歳?

越谷トラック運転手殺害事件(こしがやトラックうんてんしゅさつがいじけん)は、2013年10月に埼玉県越谷市で男性が殺害された事件。

概要[編集]

2013年10月16日、埼玉県越谷市川柳町4丁目の民家で、住人のトラック運転手Aが刺殺される事件が発生。また、犯人はAを殺害後、別の部屋にいたAの長女Bに上半身を殴る、手足を縛るなどの暴行を加えて軽傷を負わせて逃走した[1]

事件当時の状況[編集]

長女Bは事件当時は自室で寝ており、2階に上がってきた犯人と鉢合わせして、殴られた。長女Bは暴行を受けた後に2階の別の部屋で寝ていたAの妻に、経緯を話した。話を聞いたAの妻が1階のリビングに降りてみると、電気はついたまま、Aが血だらけになって壁に寄りかかるように倒れていた。

トラック運転手Aの状況[編集]

Aの傷は数十か所に上り、致命傷は深さ10センチに及ぶ右胸の刺し傷とみられ、死因は出血性ショック死。

侵入手口[編集]

Aが倒れていた1階リビングと廊下を挟んだ場所にある和室の窓は壊され、50センチ四方の穴が開いており、鍵は開いた状態となっていた。普段はAが施錠しており、事件前に窓は破損していなかった。和室内には、数個の土足痕があった。そのため、犯人は窓を割って侵入したとみられる。事件後の窓は閉じられた状態のまま、ガラスの破片が周辺に飛び散っている状態となっていた。その後の捜査で、割れていた窓から高熱が当てられた痕跡が見つかったことから、「焼き破り」という手口で窓を開けようとした可能性がある。

長女Bの証言[編集]

犯人との面識[編集]

事件後に長女Bは、警察に犯人とは面識がないと話している。長女Bは、犯人の男と面識はなかった。

犯人の行動[編集]

長女Bによると、犯人の男は足元付近に掛かったはしごを上ってベッド上段にきたため、男に気づいた長女Bが叫ぶと、「静かにしろ」と言って横に近づいて、起き上がっていたところを右手で左頬を1回殴られた。長女Bの部屋が物色された形跡は見つかっていない[2]。長女Bは、犯人があらかじめ用意したと思われる粘着テープで手足を縛られて、「静かにしろ」、「おまえに用はない」、「何歳?」などと言われたという[3]

Aの事件前後の状況[編集]

Aは、いつも会社に出勤するために午前4時~5時ごろに自宅を出ており、Aの寝ている布団がリビング内に敷かれていないことや照明がついていたことから、出発前に侵入してきた犯人と就寝していたリビングで鉢合わせとなった可能性が高い。血痕が飛び散っており、Aの腕などに防御創があることから、Aは男ともみ合って刃物で殺害されたとみられる。普段のAは2階で寝ているが、部屋を片付けのために、数日前から1階の居間で就寝していた。

当日の天候と目撃情報[編集]

事件当日の16日未明は台風26号により、大荒れの天気となっていた。近所に住む男性は、事件直前の午前2時半ごろ、紺色のカッパを着た不審な人物がうろついているのを目撃している。

3年ほど前からの状況[編集]

関連があるかは不明だが、周辺では3年ほど前から、空き巣や自転車盗難の被害が起こっている[4]

捜査経過[編集]

Aのバッグから財布がなくなっており、容疑者の男は金品目的の窃盗犯で、殺害後に財布を持ち去った疑いがある[5]。ただ、タンスなどに荒らされた形跡はなく、金銭目的なのかは不明。また、Aを殺害後にわざわざ2階に上がり、長女Bを縛ったにも関わらず、財布以外は盗らずに玄関から逃走していたとみられることから、動機が不明で捜査は難航している。

台風の深夜の犯行だったこともあって、目撃情報も集まっていない[6]

用語一覧[編集]

焼き破り
強力なバーナーなどを利用して、外部から窓の鍵付近に穴をあけて、ガラスに指を通して鍵を開ける手口。一部の窃盗犯が使っている。

脚注[編集]