見町観音堂

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見町観音堂(みるまちかんのんどう)は、青森県上北郡七戸町見町にある観音堂である。青森県重宝。奥州糠部郡(現青森県南部地方から岩手県北部にかけての地域)三十三か所巡礼の十三番札所である。室町時代の建築様式を今に伝える県内では数少ない建造物である。堂内には、絵馬や羽子板のほか読経札など359点が残されており、平成2年に国指定重要有形民俗文化財となっている。

正面3間、側面3間、宝形造、柿葺で、度重なる修理により当初の姿が多分に失われてはいるが、技法の上では、かなり古い箇所がいくつも残されており、内部の来迎柱廻り等に当初の面影をしのぶことができる。長福寺の一堂として、南部政光により創建されたと伝え、応永3年(1396年)の棟札が残されているが、現存建築はそれより後の江戸時代中期のものとみられる。青森県内では数少ない近世に遡る三間堂であり、平成9年(1997年)1月に創建当初の茅葺屋根に復原された。

沿革[編集]

  • 1396年(応永3年)、南部政光が長慶天皇の菩提を弔うため、創建されたと伝えられる。
  • 1676年(延宝4年)、現在の建物を建立。
  • 1985年(昭和60年)4月27日、青森県重宝に指定された。

基本事項[編集]

  • 名称:南部七戸見町観音堂、金鶏山長福寺
  • 所在地:青森県上北郡七戸町字荒熊内67−94
  • 構造:木造平屋建て、宝形造、茅葺、桁行3間、梁間3間、外壁は真壁造板張素地
  • 最寄駅:七戸十和田駅から車で15分。

参考文献[編集]