螺鈿紫檀五絃琵琶

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螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)は唐式五絃琵琶の世界に唯一つの遺例である。希少性と装飾の華麗さにより、正倉院宝物を代表する宝物である。

概要[編集]

聖武天皇の遺品である。高度な螺鈿技法により華麗な宝相華の花文様となっている。撥を受ける捍撥には玳瑁を用い、駱駝に乗り琵琶を演奏するペルシア人の姿が螺鈿で表わされる。頭部がまっすぐの五弦琵琶は、インドが発祥の地である。側面は紫檀に夜光貝の切片を貼るなど第一級の美術工芸品である。

琵琶はふつう絃が4本であるが、五絃琵琶は正倉院にしかない。

展示[編集]

第67回 正倉院展で展示された。

模造[編集]

東京国立博物館には明治時代の19世紀に製作された精巧な模造品がある[1]。明治32年に修理に伴って制作されたと考えられる模造品である。その後、大正時代、平成23年~30年にも復元模造が製作された[2]。本体は坂本曲齋(三代)、象嵌は新田紀雲、加飾は北村昭斎・松浦直子とされる。

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