福建省福州市平潭県毒殺事件

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福建省福州市平潭県毒殺事件(ふっけんしょうふくしゅうしへいたんけんどくさつじけん)は、中華人民共和国福建省福州市平潭県で、2006年に食事をしていた6人が中毒症状となって子供二人が死亡した事件。

概要[編集]

2006年7月、平潭県にて家族で食事をしていた6人が中毒症状を起こす。そのうち子供二人が死亡。警察は隣に住んでいた男性を毒物混入によって子供二人を死亡させた疑いで逮捕した[1]。その後、容疑を認めたとして起訴するが、公判では男性が「警察の拷問によって自供させられた」と無罪を主張することとなった。

裁判経過[編集]

2008年2月の初公判から、3回の控訴、最高人民法院の再審査、3回の再審が行われる[2]。2010年10月に最高人民法院は再審査で死刑判決を棄却して再審を命じるも、福州市中級人民法院は2011年11月に2度目の審理で死刑判決。その後、2013年7月に福建省高級人民法院は再び再審をすることとなった。

2014年8月22日、福建省高級人民法院は証拠不十分で無罪判決を言い渡した[3]。死刑判決4回の末の無罪判決となった。

賠償[編集]

無罪判決となった男性は、国家賠償請求訴訟を起こす。男性は、拘束されていた2936日間の給料や精神的苦痛を受けた慰謝料などで1500万元(約2億8500万円)を要求。2015年2月15日に結審して、最高法院は規定に基づいて、給料などの損害賠償額を1日当たり200.69元として58万9000元、精神的苦痛などの賠償額55万元として、合計113万9000元の支払いを命じた[4]

関連項目[編集]

脚注[編集]