真珠母の匣
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『真珠母の匣』(しんじゅものはこ)は、中井英夫の連作短編集。1978年に初版発行。
50代の老嬢・星川江梨、および、その江梨が若い頃に付き合っていて、戦争で亡くなってしまった山下洋司の思い出を発端に、ストーリーが展開する。
収録作品[編集]
- Ⅰ 三姉妹予言に戦くこと並びに海の死者のこと
- juillet 恋するグライアイ
- aout 死者からの音信
- septenmbre 海の雫
- Ⅱ 老女独り旅のこと並びにセーヌ川に浮かぶ真珠のこと
- octobre 幻影の囚人
- novembre ピノキオの鼻
- decembre 優しい嘘
- (intermude 虚(うろ)) - 1980年出版の合本『とらんぷ譚』内でのみ収録されている。
- Ⅲ 花火と殺人の誘いのこと並びに青は紅に勝つこと
- janvier 紅と青と黒
- feurier 金色の蜘蛛
- mars 青い贈り物
- Ⅳ 砂時計の砂の滅びのこと並びに翔べない翼のこと
- avril 無の時間
- mai 盗まれた夜
- juin 絶滅鳥の宴
初出は「太陽」1977年7月~'78年6月号。接頭の単語は、掲載月数をフランス語で表記したものである。ただし『虚(うろ)』は『とらんぷ譚』のための書き下ろし作品で、単行本には収録されていない。接頭の intermède は、フランス語で「合間」を意味する。