相対評価

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相対評価(そうたいひょうか)とは、教育分野において2000年頃まで多くの小・中学校で行われていた学習成績の評価方法である。

概要[編集]

「集団の絶対数が多くなればなるほど、その成績分布はおよそ正規分布に近づく」という統計学の理論を基本に、定期テストや小テストの結果など様々な成績資料を精査して成績順に並べ、各評定段階の目安として存在する一定の割合で評定をつける。一例として5段階評定で5は7%、4は24%、3は38%、2は24%、1は7%という具合。相対評価を使用する学校では必ず成績優秀な生徒と悪い生徒が存在する。

相対評価を利用すると教師が極端に偏った評定(受け持つ生徒全員がオール5またはオール1)をつけることを排除できるが、成績上位者が固定化しやすくなる。更に成績上位者が居なくなれば自分が相対的に上位になるという発想から努力せずに他人を蹴落としたり、足を引っ張ったりすることで上位になろうとする風潮が生まれやすい。更にクラスや学年の学業レベルによってはテストでいつも満点を取り、授業態度も良好、提出物も綺麗にこなしている生徒が何らかの理由で別の学校に転学した際、前の学校ではオール5だったのに転校先ではオール4になってしまうなど学校ごとの相対位置が異なることに起因する評定の変化が起きてしまう。

2002年から、高校以上と同様に絶対評価が導入され、相対評価を行う学校は皆無となった。