『白蟻』(しろあり)とは、推理作家・小栗虫太郎の、短編推理小説。1960年5月にぷろふいる社から発刊された『白蟻』中に、書き下ろし作品として発表された。
ノンシリーズにあたる。犯人の騎西 滝人(きさい たきと)の独白によって、ほぼ全篇が埋め尽くされており、ある種の倒叙トリックということができる。探偵役は登場せず、ただ事件の経過が描かれてゆくのみである。
心理重視の推理小説という今までにない作品傾向で、作者独自の奇怪な世界を見せ付けた。氏の短編の中でも、有名なほうに入る一作である。
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