暗黒公使(ダーク・ミニスター)は夢野久作の長篇推理小説である。昭和8年(1933年)1月に新潮社『新作探偵小説全集』第九巻より書き下ろし作品として発表された。本作品は発表当時、あまり世評に上らず、現在でも夢野久作の作品としてはマイナーな部類に入る。作品全体が主人公・狭山九郎田の独白形式手記であり、また作品中に新聞記事の挿入があるなど、夢野らしい構成は依然として本作品でも発揮されている。