明治神宮
明治神宮(めいじじんぐう,Meiji Jingu)は明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする東京都渋谷区に鎮座する神社である。
概要[編集]
1912年(大正元年)7月30日、明治天皇は崩御し、皇太子嘉仁親王殿下(大正天皇)が践祚した。1914年(大正3年)8月15日、明治天皇奉祀神宮に昭憲皇太后を合祀が内定した。1915年(大正4年)10月7日、明治神宮の地鎮祭が行われる。1919年(大正8年)7月12日、明治神宮上棟祭が行われる。着工から5年後の1920年11月1日に鎮座祭が行われ、明治神宮が創建された。基本方針は「神宮は内苑と外苑から構成され」「内苑は国が資金を出し、外苑は奉賛会が資金を賄い造営」すること、「内苑は代々木御領地に、外苑は青山練兵場を利用する」こと、「外苑には記念宮殿・陳列館・林泉等を建設する」ことなどであった。
明治神宮の森[編集]
明治神宮の森は、天然林ではなく、人工林である。1914年(大正3年)時点では、代々木御料地の周辺は荒地のような景観が広がっていた。ほとんどが畑地や草原や沼地の荒れた土地だったという。1915年、明治神宮造営局の参与に日本林学の先駆者本多静六が就任した。本田は100年、200年先を見据えた、持続可能な森づくりを構想した。東京の気候に適し、自然に更新する「永遠の森」とするため、針葉樹ではなく、カシ、シイ、クスノキなどの常緑広葉樹による森を提案した。「神社奉祀調査会」会長で、内務大臣の大隈重信は「明治天皇を祀る社を雑木の藪やぶにするつもりか」とし、雄大で荘厳な景観の意見を寄せる。本田らは代々木のスギの生育は、他のスギ林に比べて10~20パーセント不良であると反論し、大隈提案を退けた。明治神宮の土地は関東ローム層の洪積台地にあるため、保水力に乏しく、潤沢な水を必要とする杉は十分に育たないのであった。
基本情報[編集]
- 名称:明治神宮御苑
- 主祭神: 明治天皇; 昭憲皇太后
- 鎮座:1920年(大正9年)11月1日
- 例祭:11月3日(明治天皇御誕生日)
- 所在地:東京都渋谷区代々木神園町1番1号
- 最寄駅:代々木、原宿、北参道、参宮橋、明治神宮前
- 面積:約70万平方メートル
- 木の本数:234種約3万6千本(第二次境内総合調査)
内苑の施設[編集]
- 宝物殿
- 明治神宮会館
- 本殿
- 神楽殿
- 長殿
- 御苑
- 清正井
- 菖蒲田
- 日本一の大鳥居
- 隔雲亭
- 明治神宮ミュージアム
- フォレストテラス明治神宮
- 桃林荘
- 至誠館
外苑の施設[編集]
神宮外苑に建てられている施設は、聖徳記念絵画館・明治記念館・明治神宮野球場・明治神宮外苑軟式グラウンド・明治神宮外苑アイススケート場・神宮外苑フットサルクラブ・明治神宮外苑テニスクラブ・明治神宮外苑ゴルフ練習場・明治神宮バッティングドームなどである。国立陸上競技場や秩父宮ラグビー場などは、明治神宮が管轄していない施設である。