日本における6月の祝日

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日本における6月の祝日(にほんにおける6がつのしゅくじつ)では日本における6月の祝日について述べる。日本には現在16の国民の祝日が存在するが、6月に国民の祝日は1つも存在しない[1][2]

概要[編集]

現在国民の祝日が存在しないのは6月と12月である[3]。12月には1989年から2018年までの30年間にわたり平成天皇の天皇誕生日(12月23日)が位置していた[3]

しかし、6月に祝日が存在したのは1993年6月9日に行われた「皇太子・徳仁親王の結婚の儀」の一度のみであり、固定の祝日が存在した事は一度もない[3]

2001年には過労死問題に取り組む弁護士らの団体「過労死弁護団全国連絡会議」が「不快指数が高まる6月の働きづめは負担が大きい」と厚生労働省に祝日新設を要請したが実現には至らなかった[4]

6月の祝日の候補[編集]

時の記念日[編集]

時の記念日は6月10日にある記念日である[2][5][6]。時間を守る大切さを広めるために制定された記念日であり、1920年に制定された[5][6]

2006年にシチズン時計が、全国のビジネスパーソン400人を対象に行った調査では61.5%が「祝日にするべき」「どちらかといえば祝日にするべき」と回答した[4][7]

時の記念日が祝日になると「より一層時間の大切さを再認識できるのでは」という考え方から推進運動をしている行っている人々もいる[5]

山の日[編集]

過去に「山の日をいつにするか」という議論が上がった際に、6月も祝日設置の有力な候補として挙げられていた[8]。「山の日をいつにするか」という議論においては当初それまで祝日が存在していなかった「6月」と「8月」、「海の日の翌日」などが有力候補として挙げられていた[8][9]

2013年6月30日に山の日制定議員連盟が開いた総会においては「6月上旬」「海の日の翌日」「お盆前」「日曜日」のいずれかを「山の日」とする案が提案されていた[9]

しかし「6月に祝日を作ってしまうと学校の授業日数が減ってしまう」という内容が協議となり、授業日数を減らさないためにも、全国的に夏休みにあたる8月に新しい祝日を設けることが決まり、「山の日」は6月ではなく8月に設置された[2][8]

夏至の日[編集]

日本には春分の日と秋分の日がある一方、夏至の日と冬至の日は存在しない[10]夏至は多くの場合6月21日または6月22日にあり、夏至が祝日化がされた場合6月にも祝日が誕生する事となる[10][11]

ただし「春分の日」と「秋分の日」は「国民の祝日に関する法律」が制定された際にそれぞれ「春季皇霊祭」と「秋季皇霊祭」が改称されてできた祝日であるが、夏至及び冬至には特筆すべき行事が存在しなかったため祝日にならなかったのであり、季節とは関係なく制定されたのである[10][12][13]

6月に祝日を設置する事への反発[編集]

教育界からの反発[編集]

教育界はいわゆる「ゆとり教育」により学力の低下が問題視されるようになったため、6月に祝日を設けようという動きに「子どもの授業日数の減少が懸念される」「平日の授業時間をこれ以上減らすわけにはいかない」といった理由で反発[2]し、山の日が6月ではなく8月に設置されたのも教育界の反発が理由の1つとして挙げられる[2][8]
但し、事実上の学校暦の国際標準である秋新学期(9月新学期)のアメリカなどでは学年末は6月である。6月学年末の授業終業後は約2ヶ月の年度替り休みを控えている。6月学年末にすれば、春休みを止めて授業日数を捻出することが可能であり、これらの反発は『4月新年度』を「日本人に合うものとして」維持したい教育学者、高温多湿の6月では卒業式は簡素化必至で儀式的なものを維持したい教育現場や、春の甲子園を維持したい高野連関係者のエゴ主張と言えるかもしれない。

経済界からの反発[編集]

経済界は「多くの会社で定時株主総会が6月下旬に集中しており、6月は株主総会を控えている月だから」といった理由から6月に祝日を設置する事へ反発をしている[2]

山の日を6月に設置するという提案に対しても、教育界と同様に反対をしたとされている[2]但し、6月の株主総会は3月年度末の所産である。また、学校の9月新学期制移行については概ね経済界では賛成意見である。

脚注[編集]

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出典[編集]

  1. 国民の祝日について - 内閣府” (日本語). 内閣府ホームページ. 2023年5月28日確認。
  2. a b c d e f g ケイビイ, 投稿者. “6月に祝日がない4つの理由とは?これから増える予定や見込みはある?” (日本語). 2023年5月28日確認。
  3. a b c (日本語) 国民の祝日 - Wikipedia, (2023-03-11), https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E3%81%AE%E7%A5%9D%E6%97%A5 2023年5月28日閲覧。 
  4. a b 6月に祝日がない理由とは? 国の答えは… | 弁護士JPニュース” (日本語). 弁護士JP|あなたの悩みを解決する法律相談サイト. 2023年5月28日確認。
  5. a b c ケイビイ, 投稿者. “時の記念日とは何をする日?意味や由来でわかる6月10日になったわけ” (日本語). 2023年5月28日確認。
  6. a b 時の記念日とはどんな日?親子で時間について学んでみよう! | ママソレ| 子育てママのくらしがちょっぴり軽くなる生の声メディア” (日本語). ママソレ|子育てママのくらしがちょっぴり軽くなる生の声メディア (2023年4月27日). 2023年5月28日確認。
  7. 祝日に賛成は6割(61.5%) - シチズン意識調査”. www.citizen.co.jp. 2023年5月28日確認。
  8. a b c d 6月に祝日がないのはなぜ?新しい祝日ができる可能性は?”. Chiik!(チーク) -乳幼児〜小学生までの知育・教育メディア- (2019年3月14日). 2023年5月28日確認。
  9. a b 山の日の由来や2022年はいつなのかを解説! 国民の祝日になった経緯なども徹底解説” (日本語). Oggi.jp (2022年6月22日). 2023年5月28日確認。
  10. a b c 春分と秋分は祝日なのに、夏至と冬至は祝日にならない理由” (日本語). ねとらぼ. 2023年5月28日確認。
  11. 【2023年の夏至はいつ?】全国の日の出・日の入時刻と由来・行事・食べ物 | くふうLive!”. くふうLive! - 生活総合情報メディア. 2023年5月28日確認。
  12. author (2018年6月12日). “「秋分の日が祝日」で「夏至と冬至が祝日でない」たった1つの理由 | wefie” (日本語). wefie5.com. 2023年5月28日確認。
  13. 春分の日と秋分の日は祝日なのに夏至と冬至はなぜ平日? | 生活情報” (日本語). kamyyusy.com (2015年3月6日). 2023年5月28日確認。

関連項目[編集]