日向ヒナタ

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日向ヒナタ(ひゅうが ヒナタ)は、岸本斉史作の漫画作品およびそれを原作としたアニメ『NARUTO -ナルト-』に登場する架空の人物。アニメでの声優水樹奈々。ミュージカルでの俳優は高橋紗妃(2015年)。

概要[編集]

木ノ葉隠れの里の中でも名門と称される忍の家系「日向一族」の宗家嫡子で、現当主である日向ヒアシの長女。妹に日向ハナビ、従兄に日向ネジがいる。

主人公であるうずまきナルトの同期のうちの一人で、幼少期より周囲から疎外されていた彼を差別せず理解していた数少ない人物。

内気で引っ込み思案だが、礼儀正しく心優しい性格(ネジとヒアシからは優しすぎると評されるほど)。それゆえに争いごとが苦手だったため、父ヒアシには「宗家を継ぐ者の資質としては不十分」と判断され、次期当主の座をハナビに譲り、忍者学校(アカデミー)卒業後、夕日紅率いる第八班に配属された。

こうした経緯から父や妹との関係は良好なものではなく、加えて3歳の頃、叔父のヒザシが死亡した一件で宗家を憎悪するようになってしまったネジに負い目を感じ、それらに対し何もできない自身を「落ちこぼれ」と卑下するようになっていったが、自分と同じく「落ちこぼれ」というレッテルを貼られながらも明るく前向きに生きるナルトを見て彼に憧れるようになり、成長とともにそれは好意に転じていくことになる。忍道も彼に倣い、“まっすぐ自分の言葉は曲げない”こと。

プロフィール[編集]

  • 忍者登録番号:012612
  • 誕生日:12月27日
  • 身長:148.3cm(12歳時)→160.0cm(16歳時)
  • 体重:38.2kg(12歳時)→45.0kg(16歳時)
  • 血液型:A型
  • 性格:照れ屋、引っ込み思案

第一部[編集]

「自分を変えたい」という思いから、同班である犬塚キバ・油女シノと共に中忍選抜試験に参加。第一の試験では偶然にもナルトの隣の席になる。彼と共に試験を通過しようと自分の答案をこっそり見せカンニングを促すが、「カンニングを手伝えばお前もヤバいことになる」と言われ断られた[1]

第二の試験は第八班が得意とするサバイバル戦だったこともあり、早々に課題をクリアするも、途中で我愛羅が雨隠れの忍を殺害する場面を目撃する。身の危険を感じて隠れてやり過ごした後、彼らから遅れてゴールした。

第三の試験予選では、チームメイトであるキバと対戦するナルトを心中で応援する。彼の勝利後は傷薬を渡し労うが、直後に自身はネジと当たってしまう。自分のコンプレックスを言葉で責め立てられ精神的に追い詰められるも、ネジの冷酷な態度に怒るナルトの叱咤激励を受けて立ち直り、全力で立ち向かう。結果的には圧倒的な実力差の前に為すすべもなく敗北し、心室細動を起こして病院送りになったが、一度は無理を押して立ち上がり意地を見せた。

本選直前には試験会場に向かうナルトと偶然出会いエールを送るが、ネジとの試合中に予選で受けた怪我の影響で吐血、木ノ葉崩しの準備のため暗部に変装し客席に潜んでいた薬師カブトの治療を受けるが、そのまま意識も喪失させられ事態が沈静化するまでキバ共々眠らされていた。

木ノ葉崩しの後、ヒアシとのわだかまりが解消されたネジと和解、彼に修行をつけてもらうようになる。ナルトが修行のため里を発つ時は、その背中を陰ながら見送っている。  

第二部[編集]

髪を腰近くまで伸ばしているほか、サクラたち同年代のくノ一と比べ胸が大きく、より女性らしい体型に成長している[2]

天地橋に向かう任務の補充要員を探すナルトと再会を果たすも、赤面して気絶してしまった上、次の任務が決まっていたため同行は叶わなかった。その後、第七班と合同でうちはサスケ捜索任務に着き、大蛇丸の細胞を取り込み変貌したカブトと遭遇する。

ペインによる木ノ葉襲撃に際しては、一人でペイン六道と戦い天道に追い詰められるナルトの危機を目撃し、彼を庇って飛び出す。そして「私はナルト君が大好きだから」とそれまで秘めていた想いを打ち明け天道に立ち向かうも、軽々と吹き飛ばされ重傷を負い、図らずもこれがナルトの中の九尾暴走の引き金となってしまう。その後、自身はガイ班の面々に救助され、駆けつけたサクラの治療で回復した。

第四次忍界大戦では第2部隊に配属され、10万体のゼツと交戦。暁に狙われる立場にあるナルトを守るべく奮戦していたものの、白ゼツによる攻撃で危機に陥った彼女を救ったのは戦争のことを知り駆けつけたナルトだった。守られてばかりの自分の弱さを気に病んでいたが、ナルト本人から「強い」と認められ、彼の後を追うのではなく、横に立ちたいと願うようになる。十尾復活の際にナルトの下へ駆けつけ、オビトとマダラに制御される十尾の攻撃を防ぎ続けるも、目の前で自分達を庇ったネジの死を看取る。追い打ちをかけるオビトの言葉に動揺するナルトに対し、頬を叩いて諭し正気に戻させた。その後は忍連合の中で最初に九喇痲のチャクラを受け取り十尾やオビトに反撃、十尾の人柱力になったオビトと対峙した際にはナルトが発動した螺旋丸でオビトの盾を砕き勝利に貢献した。

無限月読の幻術世界に引き込まれた際には「ネジとハナビが陰ながら見守る中、ナルトと寄り添っている夢」を見せられていた。

大戦終結から約2年後、ナルトと交際を始め後に結婚、ボルトとヒマワリの二子を授かる。

能力[編集]

日向一族に伝わる血継限界“白眼”と、それを応用した体術“柔拳”の使い手。白眼を除き元々の能力自体は低く他の同期からは劣っていたものの、木ノ葉崩し以降はキバやシノ、そしてネジとの修行や当人の努力の甲斐あって実力をつけていき、第四次忍界大戦終盤には日向宗家に伝わる高等技・“八卦六十四掌”を会得している。

使用術一覧[編集]

  • 白眼
  • 柔歩双獅拳
  • 八卦空掌
  • 八卦六十四掌
  • 八卦三十二掌(アニメのみ)
  • 守護八卦六十四掌(アニメ、ゲームのみ)
  • 八卦・双獅子崩撃(劇場版『THE LAST』のみ)

登場映画[編集]

『ブラッド・プリズン』のみセリフなし。『THE LAST』ではヒロインを務める。

その他[編集]

  • アニメオリジナルストーリーでは守護八卦六十四掌という術を修得しており、他の同級生キャラの中でも比較的出番が多く、重要人物と共に描かれることもある。エンディングテーマ「自転車」では単独のイメージキャラクターを飾った(アニメのおまけコーナーでもこの話題を指摘された)。劇場版『THE LAST』でもメインヒロインに抜擢されている。
  • 『THE LAST』の上映を記念したインタビューでは作者自身が「いろんなところでサクラのことを必死で描いているのに、なぜかヒナタばかりに票が集まる」とコメントしており「話が進み、キャラクターに厚みが出てくれば更にいろんなことが複雑に絡み合って、素直に動いてくれない」と作中の多くのキャラクターが予想だにしない働きを見せると思いの丈を明かしている。[3]

脚注[編集]

  1. もっとも、ナルトはカンニング発覚時のペナルティーを恐れて痩せ我慢をしており、断ったことを直後に後悔していた。
  2. 劇場版『ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-』および関連するメディアミックスではそれを強調されており、サクラからも羨ましがられている。
  3. 【インタビュー/前編】「NARUTO-ナルト-」原作者・岸本斉史が語る 忍の世界の設計図 CinemaCafe.net 2014年12月4日

参考文献[編集]

  • 岸本斉史 『NARUTO -ナルト- [秘伝・臨の書] キャラクター オフィシャルデータ BOOK』 集英社ジャンプ・コミックス〉、ISBN 978-4-08-873288-6、p113
  • 岸本斉史 『NARUTO -ナルト- [秘伝・闘の書] キャラクター オフィシャルデータ BOOK』 集英社 〈ジャンプ・コミックス〉、ISBN 978-4-08-873734-2、p141
  • 岸本斉史 『NARUTO -ナルト- [秘伝・陣の書] キャラクター オフィシャルデータ BOOK』 集英社 〈ジャンプ・コミックス〉、ISBN 978-4-08-880263-3、p154〜157