方式審査

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方式審査(ほうしきしんさ)は、官公署に提出する書類(特許等の出願や入札等の書類)が所定の様式や記入条件に適っているかどうかを審査する形式的な審査をいう。方式審査の対義語は実体審査である。

概要[編集]

出願等の提出書類が手続要件や形式要件に合致しているかをみる審査である。

知的財産権の中では、特許商標意匠の出願書類や、品種登録(育成者権)の出願書類、地理的表示に関する登録申請書類や、半導体回路配置利用権設定に関する書類について方式審査が行われる。 方式審査は形式的な審査であるため、方式審査の合格通知があっても、実体審査はその後に開始されるため「登録査定」にはまだ遠い。 特に海外に出願するときは、方式審査が終わっても、何年も待たされ、その間出願維持年金を払い続けて「(実体審査)待ち状態」を維持することもある。

方式審査の不合格[編集]

方式要件を満たしていなければ、特許庁長官名または農林水産大臣名などで「手続補正指令書」または「補正命令」が通知される。これには指定された期間内に「手続補正書」を作成して提出すればよい。手続補正指令に応答しないまま放置したままでは、出願は却下される。また出願等に重大な誤りがあると、手続補正指令や補正命令が発行されず、出願手続が却下されることがある。

電子出願では重大な不備があると出願手続自体ができない。軽度の不備のときは「警告」が表示される。

出願のフロー[編集]

  • 特許出願の場合
    • 出願 ⇒ 方式審査 ⇒ 公開 ⇒ 審査請求 ⇒ 実体審査 ⇒ 拒絶理由の有無判定 ⇒ 拒絶理由無なら「特許査定」 ⇒ 登録料納付 ⇒ 特許権の設定登録
  • 品種登録の場合
    • 出願 ⇒ 方式審査 ⇒ 審査 ⇒ 登録要件を満たすか審査 ⇒ 拒絶理由無なら「登録査定」⇒ 登録料納付 ⇒ 品集登録

中国への出願手続[編集]

上記の説明は日本における出願の場合であるが、中国においても同様の手順である。