摩周湖の巨大ザリガニ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

摩周湖の巨大ザリガニ(ましゅうこのきょだいざりがに)とは、摩周湖で発見されたザリガニである。

概要[編集]

日本で見られるザリガニは、最大でも20cmにしかならず、世界最大のタスマニアオオザリガニは、最大90cmになる。

だが、このザリガニは、頭胸甲長は47cmもあり、全長はハサミを含め約1mで、体重は40~50kgだったという[1]

発見[編集]

1985年(昭和60年)8月に、裏摩周展望台の西方でゴムボートと底刺網を使いマス類を捕獲していた時には、頭胸甲長30cm程度の巨大ザリガニが捕獲された[1]

このザリガニを見に行った人によると、タイヤの上に横たわっていて、性別は雄だったらしい。

このザリガニを標本にしたい申し出た者もいたが拒否された。また現在は廃棄されている模様[1]

一家は諸事情により行方不明になっている。

正体[編集]

この池には、1930年(昭和5年)7月28日に食用としてアメリカからウチダザリガニが476匹、放流された記録がある[2]

このため、正体はウチダザリガニという説や、ウチダザリガニが採取された場所の近隣に生息していた種説がある。尚、ウチダザリガニの現在地であるアメリカには1m近いザリガニは生息していない[1]

大きさ的に一番近いタスマニアオオザリガニは、摩周湖でも生息できる可能性はある。然しながら、オーストラリアから持ち出すことは法的に制限されており、公的機関が放流したらそのことに関する文書が残っている筈だが、ウチダザリガニ以外のザリガニの放流記録はないことから、タスマニアオオザリガニである可能性は低いと思われる[1]

1992年の調査では、通常サイズのウチダザリガニしか取れなかった[1]

その他[編集]

2015年、摩周湖の湖底に生物が歩いたと思われる痕跡が見つかった。この足跡はウチダザリガニが残した可能性があると言われている[3]

脚注[編集]

出典
  1. a b c d e f 浜野龍夫、林健一、川井唯史、林 浩之「摩周湖に分布するザリガニについて」、『甲殻類の研究』第21巻、日本甲殻類学会、1992年、 73-87頁、 doi:10.18353/rcustacea.21.0_73
  2. Usio N、中田和義、川井唯史、北野聡「特定外来生物シグナルザリガニ†(Pacifastacus leniusculus)の分布状況と防除の現状」、『陸水学雑誌』第63巻第3号、日本陸水学会、2007年、 471-482頁、 doi:10.3739/rikusui.68.471
  3. “摩周湖の底に大型生物の可能性 生物ファン「マッシー」説で盛り上がる”. www.j-cast.com. (2015年5月26日. https://www.j-cast.com/2015/05/26236165.html?p=all 2024年2月19日閲覧。