幽閉 (小説)
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「幽閉」(ゆうへい)は、井伏鱒二の短編小説。井伏が最初に発表した作品。以後60年間の長きにわたって改筆。その後『山椒魚』として井伏の代表作となる。
太宰治が中学生時代にこれを読み非常に感動した作品である。
概要[編集]
1919年(大正8年)21歳・早稲田大学在籍中の夏休みに執筆。他にも「やんま」「ありじごく」「蟇」といった動物を主人公にした短編を書いた。初稿は残っておらずどのような改筆をおこなったかもわかっていない。
早稲田大学を退学した後の1923年7月、早稲田大学仏文科の同人雑誌『世紀』に参加し、同誌に「幽閉」を掲載した。この同人誌を太宰の兄が持ち帰り太宰が読んでいる。
6年後、1929年(昭和4年)5月、すでに作家として活動していた井伏は「幽閉」を全面改稿し、同人雑誌『文芸都市』に「山椒魚 ―童話―」として掲載した。
アントン・チェーホフの短編小説「賭」から着想を得ている。