古代コンクリート
古代コンクリート(こだい ー )とは、古代エジプトからローマ時代の建築に使われたコンクリートのことである。
概要[編集]
古代コンクリートは火山灰と石灰を混ぜて作られる。骨材として岩石、レンガ、瓦等の欠片が入れられている場合もある。
古代コンクリートは驚異的な耐用年数を有している。ポルトランドセメントで砂と砂利を固めて作られる現代のコンクリートは、耐用年数が150年~200年程度と言われている。しかし、二千年も前に造られた古代ローマのコンクリート製建造物が現存しているのである。
古代コンクリートは現代のコンクリートよりも強度が高く、鉄筋を入れる必要がないと言われている。
現在のコンクリートは海水に触れる場所では耐用年数が極端に短くなり50年が限界である。しかし、古代コンクリートは海水に触れても劣化せず、イタリアではローマ時代に造られた岩壁が今でも使われているのである。
近年では、古代コンクリートを再現して商品化しようという動きがある。
何千年も保管する必要がある放射性廃棄物の貯蔵庫の建材として注目されている。
反論[編集]
古代コンクリート製の建造物に鉄筋が入っていないのは、コンクリートに鉄筋を入れて強度を高めようという発想がなかっただけではないか?
鉄筋が入っていないからと言って「古代コンクリートは鉄筋が不要な程の強度がある」と言うのは誇張ではないか?
古代コンクリートだって鉄筋を入れたら強度が増すだろう。貴重品である鉄を見えない所に使うという発想が古代では出てこなかったのは当然である。
古代コンクリートだって鉄筋を入れたら、鉄筋が腐食膨張してクラックが入ってしまう可能性がある。
起源[編集]
現在最古とされているのは、ガリラヤ地方イフタフ遺跡(イスラエル)で発掘された新石器時代のもの。建築物の壁や床に使用された。