単位 (単位)

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

単位(たんい)とは、単位のひとつ。特定の事物に対して、特定の物量をもって1単位と考え、具体的な数量を用いるよりも計算を容易にする目的で使われる。有名なものは、アルコールの吸収量と血中濃度を概算的に計算するアルコールの1単位という考え方がある。

なお、この考え方は、医療関係において使われることが多い。

[編集]

  • アルコール飲料は、純アルコール換算20gや30ml程度を1単位として考える。肝臓における1単位の分解能は遺伝的な1B型アルコール脱水素酵素(ADH1B)の活性によって異なるものの、およそ3時間で分解しきると言われている。また飲料から単位を計算する図表も多くあり、「生ビールジョッキ一杯」「日本酒一合」など日常的に分かり易い分量からのアルコール量計算が、この「単位」という単位の導入により助けられている。
  • 輸血においては、ヒト血液200mlより得られる各成分を、その量によらず1単位(1u; 1 unit)として管理される。これは、計算・投与・記録を簡便にするためである。たとえば血液から分離される新鮮凍結血漿は120mlを1単位として管理される。
  • 血中糖度を下げるインスリンは、かつて一定の純度を保って製造することが難しかったため、動物実験により生物学的作用を基準とした単位をもって計算される。そのため、製剤技術の発達により1単位当たりの量は変化しており、1925年には1mgあたり8単位、1935年に22単位/mg、現在は26単位/mg以上が得られる。現在用いられている者は、100単位/mLの製剤である。

その他にも、様々な薬剤において、生物学的作用を基準とした「単位」という呼称が用いられている。