力武靖

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

力武 靖(りきたけ やすし)とは、福岡県生まれの少女ヌード作品で知られる写真家である。児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の施行によって、それらの殆ど全ては絶版となっており、現在は専ら成人女性のヌード作品を制作・発表しているが、なお少女の風体の面影を残すモデルの撮影を中心に活動を続けている。有限会社力武靖写真事務所スタジオR)代表取締役、ラックマーク最高経営責任者。

1990年代のロリータメディアの第一線で活躍してきた写真家であり、力武の作品における長年のモデルである西村理香と並び、日本のみならず、海外においてもその名前はロリータ写真集の代名詞的存在となっている。

作品の特徴[編集]

総合的な特徴[編集]

作品の特徴としては微妙な色使いが挙げられる。屋外撮影が多いという背景もあるだろうが、淡い緑や青、或いはピンクといった色彩が、モデルを包み込んでいる構図が目立つ。この為、児童エロチカとして、実質、性的な意味合いを持つ写真または映像作品でありながら、また局部接写などが含まれながらも(実際、広告でも性的興奮を煽っていると認められる語句が並んでおり、児童ポルノとして批判される所以にもなっていると思われる)、ビニ本系ロリータメディアにあるような、きつめな印象は希薄であるものが多々見られる。

また、少女時代に自らの作品のモデルを務めた者を、後に助手として起用するといったことも行っていることも特徴に挙げられる。特に篠原茜は出演作品も多く、少女モデルを引退すると前後する頃から多くの力武作品で助手を務め、メイキングビデオでは彼女の裏方としての活躍を僅かではあるが覗うこともできる。こうした結果、モデル経験を有する助手は、新たな(そして幼い)モデルに対して、より身近な感覚として接することができたと思われ、全身像や胸像などが多かった初期の作品に対して、次第に局部接写や脚を開いた構図などが見られるようになっていった。

一方で、エロチカを単に性的興奮を煽る為の道具、いわゆる「オカズ」に留めず、より芸術性のある作品にしようという試みもされた。代表作でもある「FRIENDS」シリーズはその模索的作品の一つと言え、全裸無修正でありながら、胸やスリットを必要以上に捉える撮影は避け、その上でモデルを2人揃える、いわゆるペアヌードの形態を採り(最終巻である5巻では6人のモデルを揃えた)、製本や印刷にもコストを掛けるというこだわりを見せた。

植物の葉[編集]

力武 靖のこだわる姿勢の一つに、できる限り無修正で発表する、という要素があげられる。かつてはさーくる社より、多くの少女ヌード写真集を出しており、これらの撮影の様子はビデオとしてロリータショップ・ペペより発売されていた。写真集はブラシ等の修正が施されていたが、ビデオは無修正であり、スリットの見えることを売り文句としていた。

しかし力武にとっては、修正はあくまでも少女の真の美しさを汚すものと考えていたのであろうか、次第に修正のいらない構図や演出を模索するようになる。その代表的な手法としてあげられ、かつ、力武の作品のシンボルとも言えるものが、植物の葉を陰部に張り付けるというものであった。

力武の言うには、きっかけは思い付きであったらしく、もともとは単に、葉を置いたり、モデルに持たせたりするなどして性器を隠すという目的であったようだ。しかし実際にこれを行ったところ、撮影によって性的興奮を生じていたモデルの愛液により、その葉がくっついてしまったと言う。この発見以降、力武は積極的に葉で隠すという手法を用いるようになる。この手法は評判も良く、当時の他のロリータ写真集作家たちも模倣するようになっていった。

この他、修正すべき個所に、別に撮った同じモデルの写真の肌の部分を切り抜き、覆い隠す手法も考え出された。結果としては修正の一種になるのだろうが、覆い隠してありながらも、独特なエロティシズムを醸し出す表現となり、局部接写や脚を開いた構図等で性器や肛門が露出するような場合に多く用いられた。

児童エロチカに対する態度[編集]

モデル児童の権利優先主義[編集]

金銭の動くビジネスであり、また、ヌードをさらす撮影ということもあり、当然のことながらモデルの調達や契約等には親権者を介して行うことになる。だがこれは、ときとして親権者のエゴイズムが優先し、内容が内容であるだけにモデル児童の性的搾取になりかねない危険性をはらんでいる。そこで力武はモデルの権利を最大限に認める指針を打ち出し、これを主義とした。

具体的には、面接の際にはどのような写真を撮るのか、ときにはそれまでに撮影した他のモデルの作品を提示しながら、その詳細な内容を説明するのみならず、この面接を撮影までに何度となく重ね、実際の撮影時においても指示するポーズ等に対する拒否権を与える他、撮影当日になっていきなり辞退する、いわゆる「ドタキャン」も認めた。また、出版や販売の方法、撮影後の出版停止といった権利も認めた。当然、こうしたことにより、広告が出されてもなかなか出版されなかったり、メインであるはずの写真集が出ずにメイキングビデオだけがリリースされるといった現象も生じた。

無論、こうしたことを行っていたとしても、所詮、性的メディアは性的メディアであり、児童の性的搾取には変わりないとする見方も大いにあるだろう。例えば出版形態には大きく分けて、さーくる社などの一般の出版社からISBNコードを付けて専門書店で販売するケースと、スタジオRやペペから自社オリジナルとして限定販売するケースとがあったが、前者の場合は出版社の事情や方針などもあって原則として修正を入れたものとなっていた。一方、後者では無修正を絶対原則とし、またそれはペペの売り文句にもなっていた。しかし無修正といってもそれは陰裂が写っているということである。一方、局部の接写も含まれる写真集は必然的に修正を入れることとなる。従って、修正のある形態での販売を希望したとしても、結果としてより過激な撮影があったという可能性が浮上する。これはパラドックスでもあり、出版方法の選択結果が、必ずしもモデルの思惑と合致していたかどうかはわからない。

しかし、他の分野、たとえば芸能やスポーツといった方面で、本人の意思に関わりなくレッスンや演舞を強要される場面が少なくないことを思えば、この力武の方針に見習うべき個所は大いにあるであろうし、それらを無視して批判ばかりを行うべきではないだろう。

児童の性に対する取組み[編集]

かようにモデル児童の権利際優先をもってヌード撮影を行っていた力武だが、それだけに児童の性に対する関心その他には慎重でもあった。写真集の表紙タイトルには中学・高校生程度の、ときには小学生程度の年齢さえおどっていたにも関わらず、ごく一部を除いて「18歳未満お断り」と明記された。これは、力武に言わせると、モデル一人々々に対しては自らが個別に接しており、その責任を負うことはできるが、出版物の購入者となると不特定多数であり、そうした顔の見えない相手に対しては責任が持てないゆえであるとしている。

また、力武は写真集・ビデオ「FRIENDSⅢ おさななじみ」の一度だけ、少女はるかと少年健太郎をカップリングさせてのペアヌード撮影を行っている。あくまでも少女ヌード中心の作品である為、はるかに比べて健太郎の出番は少なく、また、はるかは陰裂を露出しているにも関わらず、健太郎は鼠径部を隠しているのだが、この作品をよく調べると、この2人のモデルは撮影時に一度も相手の、すなわち異性の鼠径部を見ることがないよう段取りの組まれていたことが覗える。たとえば健太郎の立ち位置は常にはるかよりも一歩引いた地点に置き、仮に少年のペニスが勃起してもはるかの視界には入らず、また、健太郎が不意に横を向いても少女の陰裂を見ることのないよう配慮した構図をとっている。また、木陰ではるかがパンツを足元まで下ろし、しゃがむ健太郎に陰裂を見せている、と思わせる構図の写真も、よく見ると健太郎は目隠しをするようにベレー帽を顔面に被っていることが覗える。

こうしたものは、児童エロチカを撮影しつつも、いたずらに児童が性的なものに踏み込むことに対しては一定のラインを引いていた力武の考え方を物語っているようにも思われる。

児童福祉団体とのセッション[編集]

力武の名は海外でも知られ、ロリータ写真集の代名詞にもなっている。このため、諸外国の児童福祉団体や児童ポルノ根絶団体等からの問い合わせもしばしばあったという。 力武は原則としてこうした問い合わせには個別に応対し、撮影の経緯等をもとにこれらが児童エロチカであることを説明し、大きな波紋となることは無かった。

しかし力武が言うには、日本国内の諸団体は状況が違っていた。そもそも国内の児童関連の団体は、自らの足による取材や調査の頻度、規模が少なく小さい傾向があり、これは朝日新聞の記者が、当時一般書店でも販売されていたコアマガジンより刊行されていた雑誌『アリスクラブ』についてどう思うかを取材した際、その取材を受けた団体が当該雑誌の存在すら知らなかったことからも覗える。

その上で、真偽は別としても日本が世界最大の児童ポルノの生産国かつ消費国であるという指摘に対して疑問もなく、また裏付け調査も殆どせずにある状況から、少なくとも国内の諸団体には不信感を募らせていることを自らの掲示板でにおわせたこともあった。

その他[編集]

1980年代、少女ヌード作品の市場拡大はモデル児童に対するいじめやストーカー行為などの問題へと発展していく。こうした被害者には当時、力武のモデルとなった少女らも含まれていたと言われ、出版業界や写真家たちはこの問題に全面的に取り組む必要に迫られていた。その解決策として海外にモデルを求め、且つ、なおモデル児童の人権保護のため、実名や出身地、誕生年月日を含む一切のプロフィールを原則として未公開とし、日本人のような名前を付け、「日本人として」発表するという手段が採られた。児童エロチカ作品の多くに、明らかに日本以外のアジア系の顔立ちでありながら日本人名を以ってリリースされたものがあるのはこうした理由によるものであるが、力武もこれに倣った1人である。

ウィキペディアも含め、しばしば彼のモデルがアジア人であるとの話が浮上するのはこうした理由によるものだが、その背景を理解する者は極めて少なく、結果、海外に安く性的搾取を行っているという誤解を生むこととなった。海外のみならず日本国内においてもそうした事情に通じている者がほとんどいなかったため、この批判は検証もされることなく、「日本は児童ポルノ大国」というレッテルが確定するに到った。

力武のモデルへの契約内容には、こうした個人情報に対する守秘義務のほか、写真集等のリリースも日本国内においてのみ流通するものと明記され、モデル本人が受取るフィルムや現像された写真および製本された写真集などの製品を除いて、当該国、当該地域に頒布することはないというものが本来取り決められた条項であった。しかし彼の作品を児童ポルノであるとし、調査または捜査という名目でモデル身辺が調べ上げられるなどが行われたこともあり、またインターネットなどを通じて無制限に世界に不正流通するなど、力武や関係者の及ばぬところによる諸々の行為によって、 現在では当初の契約の一部は事実上履行不能のものとなっている。

作品[編集]

さーくる社[編集]

  • 逢えない時は(大野春江・野村文子)
  • 青空のあるかぎり(榊原珠美)
  • 浅野エリ 14歳(浅野エリ)
  • 温かな輪郭(佐藤清美)
  • 新しい季節に(市川美鈴)
  • あの日の秘密(谷口由香)
  • 甘い躾糸(大原由美子)
  • 雨に咲く白い花(南沢ふみえ)
  • 今すぐに(池田玲子)
  • 今は言わないで(斉藤有子)
  • 今は遠くても(浅津美佳)
  • いけない約束(太田裕子)
  • 急がないでね(小林愛)
  • いたいけな瞳(池田繭子)
  • いたいけな瞳II(池田繭子)
  • いたずらな天使(早川理央)
  • いたずらな妖精(清原ゆき)
  • いつか会えたら(小嶋しのぶ)(成人モデル)
  • いつか会えたらII(小嶋しのぶ)(成人モデル)
  • いつか君と(山下亜利沙)
  • いつか君とII(山下亜利沙)
  • いつか君とIII(山下亜利沙)
  • いつか何処かで(松本さやか)
  • いつかふたりで…(小野寺ひろみ)(成人モデル)
  • いつか夢見て(芳本美知子)
  • いつまでもそのままで(相川夏美)
  • いつも一緒に(小田久美子)
  • 小川佐和子 14歳(小川佐和子)
  • 想いがあふれて(遠藤彩)
  • 思い出に手を振って(中川ともみ)
  • 思い出の滴たち(近藤悦子・藤田ミキ・竹内雅代)
  • 想いのままに(河原小百合)
  • 限りなく響かせて(河合紀子)
  • 果実物語(岩本まどか)
  • 樫の木の下で(天本久美・天本留美)
  • 風に抱かれて(坂本文恵)
  • 風の中、空の下で(坂井洋子)
  • きっと誓うから(久保田京子)
  • 今日が終らないうちに(辺見尚子)
  • ここにおいで…(石川奈緒美)
  • 午後の光の中で(立花郁美)
  • 午後のミルク時間(小片まき)
  • 心の中で…(今井友佳里)
  • 心を着替えて(石井幸)
  • 小南極物語(新井真美)
  • このままずっと(野村鮎美)
  • 静かな温もり(香坂みく)
  • 視線の香り(井上恭子)
  • 篠原茜 14才(篠原茜)
  • 自由と連れだって(野村美香)
  • 14歳の誘惑(内田ユカ)
  • 杉下なおみ 16歳(杉下なおみ)
  • 好きだから…(田代ゆかり)
  • 杉山いずみ 14歳(杉山いずみ)
  • すべては夢の中に(大森安代)
  • すり抜ける風に(栗林美紀)
  • せせらぎに揺られて(メアリー・直子・渡辺)
  • 千年経っても(並木鈴子)
  • そっと小指で(榎本亜由美)
  • そっと優しく(平田早苗)
  • そっと優しくII(平田早苗)
  • 高橋千絵 13歳(高橋千絵)
  • だけどいいよ(柴崎和美)
  • たとえば明日には(大石よもぎ)(成人モデル)
  • 誰も知らない場所で(村上愛)
  • ちょっと待ってて(篠原茜)
  • 月が昇る前に(岸本江里子)
  • 吐息を運んで(望月佳奈子)
  • に思える夜も(内山美佐)
  • 時の隙間で(白石ひかり)
  • 時を追い越して(香坂ゆい)(成人モデル)
  • とまどいの中で(三浦佳代子)
  • 中森麻奈美 14歳(中森麻奈美)
  • 仲良くしてね(小森亜紀子・小森裕子)
  • 夏への扉(佐藤麻美)
  • 名もない時を抜けて(古川舞)
  • 何でもないよ(磯崎祥子)
  • 虹を見たかい(篠宮紀美子)
  • 願いを込めて(森川純子)
  • 野中ミホ 14歳(野中ミホ)
  • はずむ想いに(倉田ちとせ)
  • はなれていても(加藤真由子)
  • 早く気づいて(天本留美)
  • ピクニック(西野春名・久内いずみ・水野陽子)
  • 一つ時の二つ夢(千葉かおる・大竹はるか)
  • 瞳に映して(牧原香織)
  • 一人遊びの午後(美保ゆうこ)
  • ひとりぽっちの夏休み(宮本裕子)
  • 独りにしないで(加納ひろみ)
  • 微熱の季節(金子千草)
  • 秘密の恋人(杉山いずみ)
  • 秘密の迷宮(雨宮夕貴)
  • 風船に乗って(清水未希)
  • ふたりの約束(沢田ひろみ)
  • 星と月に託して(上村綾子)
  • まぶしい程に(遠藤今日子)
  • 見返り少女(今関翔子)
  • 見せてあげる(林晶子)
  • 迎えに来てね(天野美由紀)
  • 胸の奥まで(塚本恵)
  • もしも一度だけ(岸田佐和子)
  • もっと見つめて(野村千代子)
  • 柔らかな宝石(栗田あゆみ)
  • 夢心地(湯沢厚子)
  • 夢で逢えたら(小森香織)
  • 夢に環って(安田遥)
  • 夢の彼方で(小松貴子)
  • 夢のつづき(加瀬まどか)
  • 夢の谷間で(浅田葉子)
  • 夢より素敵な(伊藤裕美香・石田さおり)
  • 夢を信じて(紺野由起子)
  • 許してあげる(篠原茜)
  • よそ見はしないで(有村琴美)
  • リハウス(宮嶋りえ)
  • 忘れないでね(杉山いずみ)

ぺぺ[編集]

  • FRIENDS なかよしこよし(久美・真美)
  • FRIENDSII 楽園ものがたり(智子・千春)
  • FRIENDSIII おさななじみ(はるか・健太郎)※少女と少年
  • FRIENDSIV よりみち(理香・佳代子)
  • FRIENDSV 六人の天使たち(理香・佳代子・智子・真美・弥生・厚子)
  • ラストクリスマス(西村理香)

力武靖写真事務所[編集]

  • あなただけに(斎藤真紀)
  • あなたのもとへ…初恋(竹田あゆみ)(成人モデル)
  • 一秒の中の永遠(大野弥生)
  • うさぎの魔法(佐々木まるみ)(成人モデル)
  • 今日だけの本当(並木あずさ)
  • ターザン(近藤佳乃)
  • 誰よりも深く(中山いずみ)
  • ちゃんと教えて(小林留美子)
  • ちょっとだけだよ(海野雅代)
  • 月色のチュール(進藤由加)(成人モデル)
  • 天使の誘惑(藤田未来)
  • 時が戻せたなら(矢ヶ部万里)
  • ひとりぼっち(三浦ちなみ)(成人モデル)
  • 見つめてほしい(中井まみ)(成人モデル)
  • 目覚める前に(西村理香)
  • 夢のドアを叩いて(倉本菜奈)
  • Emerald001(成瀬明美・水野沙織)
  • Sapphire001(手塚貴美子)
  • Ruby001(柿崎愛子)
  • Ruby002(石田亜矢子)
  • 百万レムの視線(オムニバス)
  • SixYears1(西村理香)
  • SixYears2(西村理香)
  • SixYears3(西村理香)
  • ジェニー達の肖像全集
    • ジェニー達の肖像1
    • ジェニー達の肖像2
    • ジェニー達の肖像3
    • ジェニー達の肖像4
    • ジェニー達の肖像5
    • ジェニー達の肖像6
    • ジェニー達の肖像7