個社対応

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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個社対応(こしゃ たいおう)とは、基準が定められた業務やシステムの一部を、お客様となる会社の意向に沿ってカスタマイズすること。主にコンピュータシステムの分野で用いられ、基本的な機能は完成してるけど、変えたい部分だけお客様仕様にカスタマイズして納品するよ!なこと。

基本のシステムの仕様によって難易度は変わり、ポチポチボタンを押すだけでカスタマイズが完了するもの(広義にはECサイトの背景変更も個社対応と言える)から、プロダクト全体のソースを書き変える、大規模な開発につながることもある。

たとえば、通販システムであれば、基本的な「受注→出荷指示→出荷→到着・評価」あたりは多くの会社で共有できる機能である。であれば、そういった開発を得意とする会社が基本的な機能を開発し、あとは通販会社に合わせてカスタマイズするのが合理的である。こういった場合の個社対応としては、受注時のサイズ指定や付属品の指定、出荷指示と伝票印刷の連携、評価項目の増減、などなどが考えられる。

ASPやマルチテナント型サービス、SaaSでも個社対応を実施する事がある。たとえば給与計算業務であれば締め日を変更したり、データ形式をカスタマイズすることもあり得る。バッチジョブ等がある場合、個社対応専用のジョブが必要になる場合も多い(締め時間・集配信時間指定などがあれば特に)。個社対応が増えるほどジョブの管理・遅延・デッドロック等の把握が難しくなるので、運用管理の明確化が求められる。

EDI分野では締め時間・通信形式など個社対応が多く、パッケージソフトウェアにはGUI等で簡易に変更できる製品が多い。このように個社対応があると分かっているものであれば、それを見越した実装をするのが良い。