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ラウスの安定判別法

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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ラウス表から転送)
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ラウスの安定判別法とは、連続時間の制御系が安定か不安定かを調べるための判別法の1つである。 イギリスの数学者エドワード・ラウスによって示された。

概要[編集]

フルビッツは、ラウスの安定判別法とは独立にフルビッツの安定判別法を示したが、 両判別法は数学的には全く同じであることがわかっていて、あわせてラウス・フルビッツの安定判別法とも呼ばれる。ラウスの安定判別法は、フルビッツの安定判別法の出力の階比数列と対応する。 両判別法は、離散系におけるジュリーの安定判別法と対応する。

特性方程式のを直接求めずに、係数から安定性を判別できる。 また、変数を残したまま安定条件を導くこともできる。 一方、ゼロ割りが生じてしまう可能性がある。

ラウス表[編集]

次の特性方程式の係数から以下のような数列を作ったとき、この数列の符号を調べることで不安定根が存在するかどうか判別できることを示した。 上式の係数を次のようなラウス表に並べる。

(特性方程式)

つまり、n,n-1の行は特性方程式の係数を交互に入れ、それ以降は(上2,右1)-{(上2)/(上1)}×(上1,右1)である。

ラウスの安定判別法は、
「(係数が同符号であるときに)特性方程式の正の実部をもつ根の数は、ラウス表の最初の列(a0,a1,b1,c1,…)の正負の符号変化の数に等しい」
というものである。つまり、ラウス表の最初の列に符号変化があれば、その制御系は不安定である。

関連項目[編集]