ポアンカレ予想

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ポアンカレ予想(ぽあんかれよそう,Poincare conjecture)は1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレが提唱した位相幾何学における数学上の予想である。これを解けると宇宙の形は球体であると証明できると言われている。

概要[編集]

ポアンカレ予想は次の内容である。

コンパクトで単連結な 3次元多様体は 3次元球面と同相である。

懸賞問題[編集]

クレイ数学研究所によって「ミレニアム懸賞問題」として100万ドルの賞金をかけられ、数学史上最大の難問の1つとなった。ポアンカレ予想が世に出てから、多くの一流の数学者がこの難問に挑んではことごとく敗れた。4次元以上の空間では解決済であった。3次元が最後の難問として残っていた。

証明[編集]

ロシアの数学者グリゴリー・ペレルマン(Grigory Perelman)は「ポアンカレ予想」を証明し、2002~2003年にインターネット上で発表した[1][2]

ポアンカレ予想の証明論文
Grisha Perelman(2008)The entropy formula for the Ricci flowand its geometric applications
The entropy formula for the Ricci flow and its geometric applications

この功績でペレルマンは2006年のフィールズ賞受賞が決まったものの、ペレルマン氏は受賞を辞退。米クレイ数学研究所のミレニアム賞と賞金100万ドルの受け取りも拒否した。

[編集]

  1. ドナル・オシア,糸川洋(訳)(2007)『ポアンカレ予想を解いた数学者』日経BP
  2. 横田 巧「ポアンカレ予想とリッチフロー」京都大学数理科学研究所,公開講座