ボタン (衣服)

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ボタン(釦)とは、洋服の留め具に使用される円盤形の留具をいう。

概要[編集]

幕末に、西洋式の軍隊が日本に伝わったことから日本に伝わった。「釦」は日本の国字である。「金属のプレス加工」は日本では困難だったように思うが[1]、日本人は簡単に実現してしまった。学生服の金ボタンがその名残でもある。
西欧では本来軍服の留具であったため、レディが身につけるものではなく(留め外しが簡単であるから)、貴婦人は背中側を紐で留めるものとされた(したがって、基本的に自分では脱ぎ着ができない)。 「ポロポロとやたら取れる」ともいわれるが、じつはボタンの縫いつけ方には二種類あり(下巻をするかしないか)、二つ穴と四つ穴ではまた違う。ポロポロと落ちるのは二つ穴の量産物のワイシャツのボタンの話であることが多い。

素材[編集]

金属ボタンは、近年では学生服やジーンズ以外にはほとんど見られない。貝ボタンや水牛ボタンは高級とされ、一時期はプラスチックボタンも用いられたが、近年ではカゼイン(牛乳からバターを取った残りの蛋白質を使ったプラスチック)が多く見られる。ダッフルコートのように、角の形を模したボタンもある。
なお、椰子のボタン(大型で四つ穴のもの)は麻のような風通しのよい生地と組みあわせて使うと涼しげな風情があり、カラッとした気候においてカジュアルに着こなすとカッコいいのだが、熱帯植物が地植えで育つような地域以外[2]では、オサレな感じに着こなすのは難しい。

その他の用途[編集]

オーバーコートなどに用いられた大型のボタン(とはいえ直径が2cm程度のもの)は、遊具としても用いられた。糸を穴のうちの二つに通しておいて輪にしたものを用い、引っ張りを回転に変換することで「ブンブン音」を出すものである。

脚注[編集]

  1. とはいえ鈴というものが日本にはあった。英語では「鐘」と「鈴」はともに「ベル」である。
  2. 三浦半島以北では(具体的にはハマオモト線以北。ハマユウの自生する北限。ゴクラクチョウカ、ハイビスカス、ブーゲンビレアなどが地植えで開花する範囲)以外


関連項目[編集]

参考文献[編集]

外部サイト[編集]

その他[編集]