プログラム教育
プログラム教育とは、コンピュータを教育に役立てること、およびティーチング・マシン上で動作する学習用システムによる教育。CAE[1]またはCAL[2]ともいう[3]。すでに半世紀以上の歴史があり、現在のサーバーまたはパソコン上で動くシステムの開発は、そう難しくない。
「CAL」「eラーニング」といった呼称もある。
概要[編集]
現代人にとっては、「ノベルゲームの教育版」のひとことで説明できる。
小中学校や高校の教師は忙しく、なり手も減りつつある。できる児童・生徒や学生は、学習塾や予備校に通っていて自由時間も少ないために学校の授業に集中できずにいるため、いきおい落ちこぼれの劣等生を相手にすることになるが、教師は教師で忙しいために、ひとりひとりの児童・生徒・学生に向きあっている時間がない。そのため、「この子は『落ちこぼれ』ではなく『とりこぼされて』いるだけではないのではないのか?」「『劣等生』ではなく途中のどこかで躓いて落伍して、追いつけずにいるだけではないのか?」と悩むこともできなくなって感性が鈍磨して「がんばれ」「もっとがんばれ」しか言えなくなっているのかもしれない。
このときコンピュータ教育であれば、のべつ達成度テスト[4]を行なっていて、なおかつ通過点と通過時点と通過ルートを記録しているのと同じなので、そもそも普通の「できる子」であれば、「全体的な傾向のどのあたりにいるか」でおおむね対処できる。それゆえ対処が楽になる。対して平均値あるいは中央値から大きく外れている「問題児」[5]は、システムが自動的にチェックして[6]「どのルートで遅れたり迷ったりしているか」について個別に対処すればいい。
特性[編集]
大きく分けて
- ナビゲーター型
- 交通管制型
があり、パソコン上で動かして自己学習の指針とするかサーバーで動かしてネットで見るかといった違いだけで、大差はない。いずれにせよ、「大勢がかわるがわる使う」システムではなく、「ユーザひとりひとりの特性に対応する」ためのシステムなので、ナビゲーター型のほうが交通管制型よりも実装は簡単である。
交通管制型は受験対策に向いている。けっきょくは「どの学校の出題傾向がどんなで、出願者が何人くらいいて、自分がそこを受けて通るか通らないか」が判断できればいいわけだ。ただし、コンピュータ教育は基礎的な選択式の小問にしか通用せず、中問や大問、記述式問題や論述などには歯が立たない。また、小問であっても「現在話題になっているキーワード」に絡んだ問題も、システムに組みこまれていなければ想定外となって取りこぼすことになるが、「それは誤差のうち」と納得するしかない。
技法[編集]
二種あるとされる。
直線型[編集]
フレームが提示され、答えを選ぶと正誤/説明が提示される。
「複数回答可」の場合、五つの答えがあったとして、「どの場合にどんな説明を提示するか」はプログラミングで対処すると開発工数がとんでもないことになるため、ノベルゲーム開発用言語のような専用の問題記述言語の処理系を用意するのが手っ取り早い。
「ひぐらしのなく頃に」あたりを想像してもらうと理解が速いのでは。
分岐型[編集]
分岐にも複数あるが、「すでに理解していることを手を変え品を変え何度も出題される」とユーザーのモチベーションを下げる。そこで、いくつかの適当について質問して、「理解しているな」と判断して残りをスキップして次の段階に進むというための分岐構造を問題記述言語に組みこんでおくとよい
付記[編集]
HTMLの普及語、ノベルゲームでは数十ページものWEB ページをリンクでつないで作ったノベルゲームもあったが、開発工数が大きいうえテストプレイが大変ということで現在では廃れた。
実装[編集]
現時点において現実的なのは、パソコン上に Tomcat と MySQL を立て、JSP を用いてブラウザ経由で Tomcat にアクセスし、JSP で制禦するという方法である。問題記述言語のインタプリタは Java で書く。各人のアクセス履歴や入力記録は形式を決めてDBに格納しておくと、ユーザー認証を行うサーバーに移植したとき利用できて利便性が高い。
脚注[編集]
参考文献[編集]
- H.ケイ、B.ドット、M.サイム/渡辺茂監訳『教育工学入門 ― プログラム教育とティーチング・マシン』(講談社ブルーバックス)