ズームドルフ事件

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ズームドルフ事件』は、1914年にアメリカの推理作家メルヴィル・デイヴィスン・ポーストが発表した短編推理小説である。名探偵の「アブナー伯父」が登場する。

昔の吉田誠一・訳の短編集『アンクル・アブナーの叡知』では「ドゥームドーフ殺人事件」という邦題になっている。

概要[編集]

収斂火災をトリックに用いた最古のミステリ作品として紹介されることが多い。(が、実際にはM・マグダネル・ボドキン『代理殺人』(1898年)という更に古い例がある。)

中盤では、犯人ではない人物が次々と(といっても二人だが)嘘の自白を始めるというヒネった展開がある。こうした「嘘の自白合戦」は、後の時代のパズラーでも見られる構成だが(例えば、クリスチアナ・ブランドの『自宅にて急逝』『疑惑の霧』など)、その先駆的作品といえるかもしれない。