ケーリー・アンソニー殺害事件
ケーリー・アンソニー殺害事件は、2008年にアメリカ合衆国フロリダ州オーランドで幼児ケイリーが遺体で発見された事件。殺人罪で母親が逮捕されるも無罪判決となっている。
概要[編集]
2008年6月16日を最後に母親であるケイシー・アンソニー(Casey Anthony)を除いて2歳の女児ケーリーの姿が確認されなくなった。2008年7月15日にケイリーがベビシッターに誘拐されたという届出をした。通報することになったのは、孫に会わせてもらえなかった祖母がケイシーを問い詰めて行方不明になっていることを認めたことからであった。警察は10月にはケーシーを殺人容疑で逮捕。12月にケイシーの実家裏の林の中でケイリーの遺体が発見されることとなった。
この事件では報道が過熱の一途をたどっていき、シングルマザーであるケイシーがテーマパークで働いていて忙しいためにケーリーをベビーシッターに預けた話が虚偽、2008年6月にボーイフレンドと遊んでいたと報道された。HLNの女性キャスターであるナンシー・グレースは、ケイシーを犯人視した報道を過熱させて無罪判決に対しても批判をしていた[1]。
裁判経過[編集]
遺体が白骨化して死亡推定時刻が特定できないなど、被告と犯行を直接結び付ける証拠は発見されなかった。検察側はテープで窒息死させた後に遺体を車のトランクに乗せて数日間にわたって運んで林の中に遺棄したと主張。検察側はクロロホルムが使用されたと主張するも、パソコンの検索履歴から推察されたもので決めてに欠けていた。弁護側はケイリーは両親のプールに落ちて溺死したため、ケイシーと父親が慌てて隠蔽したと主張した。
2011年7月5日、第一級殺人、過失致死、幼児虐待の三つの罪について無罪判決となる。4件の偽証罪についてのみ禁錮4年、罰金4000ドルの有罪判決を言い渡されたが、勾留期間が差し引かれて2011年7月13日に出所。アメリカ合衆国の裁判では無罪判決に対して検察が控訴する権限はないため、判決は確定した。
関連項目[編集]
- 真実のゆくえ 〜ケイリーちゃん殺害事件〜 - 2013年制作のロブ・ロウ主演ドラマ。本事件を検事役のロブ・ロウ視点で描いた法廷ドラマとなっている。
- O・J・シンプソン事件 - 本事件と比較された[2]。