ウリヤ

ウリヤ(אוריה)とは、旧約聖書の第二サムエル記11章に登場するヘテ人(ヒッタイト人)である。

人物

異邦人でありながらイスラエルの兵士であった。

このことから、改宗者か改宗者の子孫、そうでなければダビデ王に仕える傭兵のような者であったと考えられる。

妻はバテ・シェバ(בתשבע)という美しい女であった。

ダビデ王との関係

水浴びしているバテ・シェバの姿をダビデは屋上から見てしまう。ダビデはバテ・シェバを呼び寄せ関係し、妊娠させてしまう。

バテ・シェバが孕んだのが自分の子であることが分からないようにするために、ダビデはウリヤに休暇を与え前線から呼び戻し、家に帰るように言う。しかし、ウリヤは戦友たちを残して自分だけ家に帰ることを拒絶する。

バテ・シェバが自分の子を孕んだことを隠蔽し、尚且つ、バテ・シェバを自分のものにするために、ダビデはウリヤを最前線に送り、計画的に戦死させ、バテ・シェバを自分の妻とした。

これはダビデの生涯の中で最大の汚点となった。

ダビデの行為は神の逆鱗に触れ、彼は次々に災難に遭うことになる。

ウリヤの件が現代のイスラエル軍に与えている影響

ユダヤ教国家であるイスラエルにとって、キリスト教に改宗したユダヤ人は消えて欲しい存在である。

彼らを消すのは難しいことではない。徴兵して致死率の高い戦場に送って戦死させてしまえば良いのである。そうすれば責任を問われることも家族から怨まれることもない。こういう悪巧みはユダヤ人が最も得意とすることである。

しかし、ウリヤを死なせたダビデのように神の逆鱗に触れることをイスラエル政府や軍は怖れ、そのような行動に踏み切ることができないようである。

聖書に記されている三千年前の出来事が、キリスト教に改宗したイスラエル人を国家権力の横暴から保護しているのである。