インポンダラブル

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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インポンダラブルとは、デイヴィッド・フェルドマン(David Feldman)らによる造語である。
著書によれば、
『日常生活にあふれている謎!謎!謎! その謎がとけても何の価値もなく、取るに足りないものだが、ひとたびあなたの心を占めると、その謎が解けるまで夜も眠れない。そこらの事典の類いでは解決不能な、木を食うシロアリのようにあなたを苦しめる謎。そんな謎を私たちはインポンダラブル(Imponderable)と名付け、解明に相つとめるものである。』
と、『アメリカン・トリヴィア ― 知っていても役に立たない知識コレクション』にある。

概要[編集]

著書の「目次 ―― あるいはアメリカ人を悩ませた一七〇の疑問」では、

  • ベッドのマットレスに縫いつけてある注意書きのラベルは、何のためにあるのか?
  • 犬が横たわる前に、その場をグルグルと円を描くように歩き回るのはなぜか?
  • 何にもくっつかないテフロンをどうやって塗るのか?
  • テニスのスコアは、どうしてあんなふうに奇妙な数え方をするのか?

など、 170 のインポンダラブルについての専門家の解答が述べられている。

人間生活との関わり・利用[編集]

解答が腑に落ちると苦しみが若干減るが、新たなインポンダラブルについつい気づいてしまい、自分でその解答を見つけようということになり、「創造的な苦しみ」と「その解決」にアディクトしてしまう。そのなれの果てが研究者である。
日本で有名なインポンダラブルとしては「青木まりこ現象」がある。「なぜ本屋にゆくと大便をもよおすのか?」である。

解決済みのインポンダラブル[編集]

  • なぜハンバーガー用のバンズの底はあんなに薄いのか? - ハンバーガー用のバンズの高さは約1.25インチであり、焼くときは0,5インチの型を用いている。これを「焼きあがったパンの中間点ではなく、0,5インチのところにある型の跡に沿ってスライスしてしまうのだ!(これを「裁断ライン」と呼ぶらしい。まったく傲慢きわまにない) マクドナルドのビッグマック用のバンズの型は1インチであるという。アメリカン・ベーカリーズのビル・キーオーによれば、「肉汁の多い大きなハンバーガーを食べるとき、底がヨレヨレになりそうだと思ったら、ひっくり返す」という大胆な提言をしている。漢十段といえよう。
  • どうして秋刀魚の価格は年ごとにあんなに違うのか? - 魚種交替による。ロトカ=ヴォルテラ方程式によって説明できるが、解析的に解くのは難しいため、数値計算によるシミュレートするしかない。ただしエルニーニョ現象などで海流が変化するなど外乱も大きいため、精密な予測はできない。「秋刀魚がなければイワシかサバを食べればいいのよ!」という話である。秋刀魚は寒流と暖流がぶつかるあたりで脂がのるので、漁港どうしで利益をやりくりしたりするのもひとつの手である。
  • なぜソース味のラーメンが存在しないのか?

最も緊急の解決を要するインポンダラブル[編集]

  • なぜ数学や国文法はこんなに嫌われているのか? - 千葉県船橋市のご当地ラーメンとして存在する。じつは戦後間もなくから存在したが、ソース焼きそばに駆逐され、二十一世紀になってから地域おこしのために新メニューとして再開発された。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • デイビッド・フェルドマン著/秋元 薫訳『アメリカン・トリヴィア ― 知っていても役に立たない知識コレクション』(朝日出版社、一九九一)

脚注[編集]