イマジナリーフレンド
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イマジナリーフレンド(imaginary friend)は、「想像上の見えない友達」とされるが、「友達」かというとそうでもない。
概要[編集]
たとえば法曹関係者であれば、裁判官(判事)・原告・被告・傍聴人の四者に対して配慮しなければならない。特に傍聴人は「社会的通念や公序良俗などを体現する仮想的な主体」であるため、裁判官は傍聴人がいなくても、傍聴席に「世間」というものを仮想する。したがって裁判官にとって傍聴人はイマジナリー・フレンドである。
研究者は「あらゆるツッコミを打ちかえす」必要があるため、脳内に「批判者」を飼っている。この批判者は同業者であるがゆえに「同じ分野の研究者の目」として信頼できると同時に競争相手でもある。また、「普通はそういう解釈はしないと思うが、こういう底意地の悪いツッコミを入れてくる奴もいるだろうな」という「悪魔の代弁者」の役割を果たすこともある。大陸移動説を批判し続けて「地球物理学の進歩を、たった一人で半世紀間くいとめた(笑)男」と言われるサー・ハロルド・ジェフリーズや、膨張宇宙論を批判しつづけたフレッド・ホイルがいる。そういうロールモデルがあるため、研究開発者はイマジナリー・フレンドを形成しやすい。数学者では古典論理に批判的であったチャールズ・ラトウィッジ・ドジスン(=ルイス・キャロル)がいる。
いずれも知識や記憶などは共有しているために乖離症状はなく、日常生活においては全く不全はない。ただし、ヒステリー症状や統合失調症などでは症状としての空想上(あるいは人格としての)の対象が現れたりするが、これはイマジナリー・フレンドとは謂いがたい。
人間生活との関わり・利用[編集]
脚注[編集]